日々急速にトレンドが変化する理容・美容業界。各ジャンルの仕事がどのように関わり合っているのか、一例を紹介します。
理容師だけに許されているのが、カミソリで顔を剃る行為。それ以外のヘアカット、パーマ、カラーリングなどは、理容師も美容師も同じようにできる。また、理容室の顧客は男性が中心だが、最近は女性向けシェービングやエステなどのメニューを設ける店舗もある。一方、美容室は中高年男性の利用が増え、次第に理容室と美容室の差がなくなってきている。
仕事内容はヘアカットだけにとどまらない。美容業界においては、いまや「トータルビューティ」が基本。メイク、エステ、ネイルなど、人を総合的にきれいにする仕事に携わることができる。また理容業界においても、ブライダルシェービングやフェイシャルエステなどのサービスを提供する店が多くなっている。こうした多様なジャンルが複合的に関わっている業界だ。
理容と美容の垣根がなくなりつつある。平成28年4月1日、法律の改正に伴って、理容所と美容所を同一の場所で開設することができるようになり、施術者全員が理容師と美容師双方の有資格者であれば従来禁止されていた兼業が認められるようになった。資格のダブル取得制度を設ける専門学校が増えてきているのは、今後の高度サービス社会で活躍する人材を育成するためだ。