仕事内容について
病気や事故、発達上の問題などでことばによるコミュニケーションが円滑に行えないことがあります。
言語聴覚士は、ことばによるコミュニケーションに問題のある方々にリハビリテーションを行います。リハビリテーションでは、ことばを中心に動作や表情を使い、その人に適した方法でコミュニケーション能力の向上を目指しています。
また、ことばと深くかかわりのあるものに食べることがあげられます。食べることは、栄養摂取とともに生きる楽しみでもあります。なんらかの原因により食べることに問題のある方々に対して安全で楽しく食事がとれるようにリハビリテーションを行っています。
仕事に就いたきっかけ
私は、人と話をすることがすごく好きで、ことばによって人に気持ちを伝えてきました。
しかし、ことばを上手く話せないことがどれだけ大変なのかということを考えた時、少しでも何か役に立つことができればと思い、現在の仕事に就きました。しかし現実では、考えていた以上にその人にとってはことばが重要であるとともに、ことばだけではなくあらゆる方法を使ってコミュニケーションをとる必要があることを知りました。
良いところ、大変なところ
患者様には様々な方がいらっしゃいます。その患者様に適した方法でのリハビリテーションを実施します。
うまくいくことやいかないことが、たくさんあります。1人1人の患者様のコミュニケーション能力が向上し、笑顔が多くみられたときなど良かったと思います。
逆に拒否をされてしまったり、よくならなかったりと考えることも多く、勉強も常に続けていく必要があり、経験も必要です。私自身まだまだしっかりやらなくてはいけないと思います。
印象に残っている出来事
学生時代に行った実習先の先生にとてもいい影響をうけました。まだ若い先生だったのですが、考え方や話などを色々聞くうちに、この先生のようになれたらいいなと思いました。
今でももちろんそう思っていますし、言われたことを思い出したりします。またその考え方や話などを後輩に伝えられたらと思っています。
仕事でのこぼれ話
この仕事は、指定された学校を卒業すると受験資格を得ることができ、卒業後に国家試験を受験し合格しなければなりません。私は、学校を卒業して合格するまでに3年かかってしまいました。今となっては、いい経験ができたと思っていますが、正直大変でした。
仕事人から読者へ
この仕事は、相手が機械ではなく、人と人との関係で成り立ちます。まして、ことばによるコミュニケーションを上手く行うことができない方も多くいらっしゃいます。そのため、非常にコミュニケーションが大切になってきます。
患者様の気持ちになって、とは思っているのですが、なかなかそう簡単にはいきません。一歩一歩少しずつでも、良い関係を築いていかなくてはならない地道な仕事だと思います。そこからリハビリテーションがはじまります。
一度どこかで見学をされてみてはどうでしょうか?
掲載日:2006-10-01