奨学金・教育ローンの紹介~日本学生支援機構の奨学金~

奨学金・教育ローンの紹介

一般的に良く利用される各種奨学金や教育ローン、進学ローンについて知っておきましょう。

借りることが出来る金額や時期、返還方法などを理解した上で、複数の制度利用も視野に入れ、どの制度を利用するのが良いのかを考えてみましょう。

独立行政法人 日本学生支援機構の奨学金

日本学生支援機構の奨学金制度には、「貸与型」「給付型」があり、多くの人が利用しています。

「貸与型」には、無利子貸与の「第一種奨学金」と有利子貸与の「第二種奨学金」(在学中は無利子)があります。

申込方法には、進学先への入学前に申し込む「予約採用」、入学後に申し込む「在学採用」があり、原則として学校を通じて手続きを行います。

また、学校内で奨学金の説明会が開催されることもあります。情報はこまめにチェックして、申し込みに遅れないよう気をつけましょう。

「予約採用」は、入学前に奨学金を予約する制度です。

原則として、第一種は進学する前年の春、第二種は進学する前年の春または秋のいずれかに在籍している学校(高校または専修学校高等課程)の奨学金窓口に申し出ます。申し込みは進学先が確定していなくても可能です。

なお、「奨学生採用候補者」となっても、貸与開始は早くても進学先入学後の4月~6月頃です。

初年度納入金の支払いには充当できないので注意が必要です。

在学採用は、入学した学校(大学・短大・専門学校など)の奨学金窓口に申し出ます。

毎年春、4月~5月に募集することが一般的ですが、学校によって募集時期は異なるので、学校に確認しておきましょう。

★問合せ → 自分が今在籍している学校
★奨学金の詳細は → 日本学生支援機構(JASSO)ウェブサイト

予約採用で不採用になった場合も、再度申し込みができます。

返還の必要がない「給付型」も平成30年度から本格的に運用されています。

諸条件に合致すれば進学の大きな支えとなるので、概要を把握しておきましょう。

「給付型奨学金」について

第一種奨学金(無利息)

第一種奨学金は、平成30年度より貸与額の種類が増えました。

それに伴い、世帯の収入・所得の基準が2区分になっています。

制度の内容をよく把握して、利用できる奨学金額を確かめましょう。

●「最高月額」と「最高月額以外の月額」
第一種の貸与月額は、「最高月額」と複数の金額から選択する「最高月額以外の月額」の2区分です。

「最高月額」は上表の「基準①」の収入・所得の要件を、「最高月額以外の月額」は「基準②」の要件を満たす必要があります。

●「定額返還方式」と「所得連動返還方式」
第一種の申込時には、「定額返還方式」か「所得連動返還方式」いずれかの返還方式を選択します。

「定額返還方式」は貸与総額に応じた一定月額、「所得連動返還方式」は前年の所得に応じた月額が返還額となります。

第二種奨学金(利息付)

第二種奨学金は、平成30年度より2万円から12万円まで、1万円刻みで金額を選択できるようになりました。この奨学金は有利息となるので、返還計画をしっかりと立てて利用しましょう。

入学時特別増額貸与奨学金(利息付)

入学時特別増額貸与奨学金は、多くの費用がかかる入学時に限定して貸与を受けられ、10万円・20万円・30万円・40万円・50万円から選択できます。

利用できるのは、第一種奨学金・第二種奨学金の一方または両方の採用者であり、かつ日本政策金融公庫の「国の教育ローン」に申し込みをしたが利用できなかった人です。

また、実際の貸与は入学後となるので注意が必要です。

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※第一種・第二種の併用貸与について

どうしても進学資金が足りない場合は、第一種奨学金と第二種奨学金の両方の貸与を受けることも可能です。

その際の学力基準は第一種奨学金と同じ、収入・所得は第一種奨学金の基準以下であることが要件となっています。

併用貸与は、返還総額が大きな額になるので、卒業後の返還について入念にシミュレーションを行ったうえで選択するようにしましょう。

(資料:ライセンスアカデミー『進路のてびき2019 就職・公務員編』/平成30年5月12日発行)

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