A.約124万円(私立大・文系の場合)です。
みなさんが進学したいと考えている学校の学費はどのくらいでしょうか?
進学について考える第一歩は、入学時にかかる金額や支払う時期・受験費用などについて知ることから。
最終的には、進学先で学ぶ期間に必要な総額を把握して検討する材料にしていきましょう。
さて、「1年目にかかる学費は?」ということで「約124万円」と回答がありました。
これは、文部科学省の「平成28年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人あたり)」の調査結果です。
1年目にかかる学費のことを「初年度納入金」といい、一般的に「入学金(料)」「授業料」「諸経費」の3つの合計額を指すことが多いようです。まずは初年度納入金の額を知ることが大切です。
上に掲げたグラフは、初年度納入金の平均額です。
国立大学は、文部科学省令により標準額が示されているため、文系でも理系でも金額そのものは大きく変わりませんが、その他の学校では、設立区分や種類、学ぶ系統・分野によって納入額に大きな差があるため注意しましょう。
気になるのは、これらを支払う時期と内訳ですが、入学手続時に「入学金(料)+1年次の前期授業料+諸経費」を、そして1年次の秋に「1年次の後期授業料+諸経費」を支払うのが一般的です。
上の項目でで紹介したように、入学した年には入学金を含む「初年度納入金」が必要で、2年目からは毎年、前期・後期にそれぞれ「授業料」+「諸経費」の支払いがあります。
大学の場合、文科系より理科系のほうが学費が高い傾向があり、とりわけ医・歯系の場合はさらにお金がかかります。
また、各学校の募集要項に表記されている学費には「教科書代」や「教材代」などが含まれていない場合が少なくないため、それらが別途必要となることも考えておかなければなりません。
学費は通常、1年に2回、前期・後期に分かれた支払いとなるのはすでに見た通りですが、2回での支払いが難しい状況を想定して「分納制度」を採っ
ている学校もあります。詳しくはそれぞれの学校のパンフレットなどでよく確認してください。
入学前には、1年目にかかる学費と卒業までに必要な学費、それぞれをきちんと確認した上でプランを立てましょう。
また、教材費や実習費なども必要になることを踏まえて、奨学金を借りる準備を進めたり、金融機関の進学・教育ローンを借り受けるなど、入学から卒業までに必要なお金を準備できるようにしておきましょう。
進学に当たって必要となるお金は学費だけではありません。
例えば、受験する際の受験料はもちろん、受験地が遠方の場合は、受験会場までの交通費や宿泊費も必要となります。
また、複数の学校を受験する場合は、その分だけ費用もかかりますので、事前にどれくらいの金額になるかを把握しておくことが必要です。
→「生活費を考えよう」を読む
(資料:ライセンスアカデミー『進路のてびき2019 就職・公務員編』/平成30年5月12日発行)