医療・福祉分野のスペシャリスト ◆ 義肢装具士

身体機能を補助する装具を製作する

「医療従事職」でありながら「工学技術職」としての面も併せ持つ専門家、それが義肢装具士です。

近年、世界ではさまざまな紛争や地雷被害などによって手足を失ってしまう人々がたくさんいる実態があり、またパラリンピックなどが活発になっている事情も重なって、義肢装具士の活躍の場は着実に広がっています。

病気や事故で手足の一部または全部を失くしてしまった人のために、医師の処方に基づいて、義手や義足などの身体機能を補助するための装具をつくり、身体に合うよう調整する仕事。

医学、科学、工学、デザインといった幅広い知識・技術が必要となります。

仕事は採寸・採型(必要部分の型どり)、製作、適合調整、装着指導、保守管理の流れで行いますが、最近では分業化が進み、技術者が製作するケースも増えています。また、義肢だけではなく、車椅子や杖などの補装具の製作を手がけることもあります。

多くは民間の義肢装具製作事務所に就職し、契約している義肢装具施設を持つ病院や、身体障害者更生施設等に出向いて対象者に合った義手や義足を製作します。

義肢装具士になるには、高校卒業あるいは大学の入学資格を得た後、法律で定められた学校・指定養成所等で学び、国家試験に合格して、厚生労働大臣の免許を取得するのが一般的です。

国家試験受験資格の主な取得方法

(1)高校卒業あるいは大学の入学資格を得た後、文部科学大臣の指定する学校または都道府県知事の指定する養成所(3年以上)を修了する。

(2)大学・短期大学、もしくは高等専門学校等において1年(高等専門学校は4年)以上修業し、かつ厚生労働大臣の指定する科目を修了した者で、
文部科学大臣指定の学校あるいは都道府県知事指定の養成所(2年以上)を修了する。

(3)職業能力開発促進法の規定に基づく義肢及び装具の製作に係る技能検定に合格した者で、文部科学大臣指定の学校あるいは都道府県知事指定
の養成所(1年以上)を修了する。

※現在(2)、(3)に対応する1年制、2年制の学校・養成所はありません。

【問合せ先・関連団体】
■公益財団法人 テクノエイド協会
TEL 03-3266-6882(直)
URL http://www.techno-aids.or.jp/

■一般社団法人 日本義肢協会
TEL 03-3811-0697
URL http://www.j-opa.or.jp/

活躍フィールド

民間の義肢装具製作事務所、義肢装具材料やリハビリテーション関係の製品を扱うメーカー、スポーツ用品メーカー、リハビリテーションセンター、販売会社 等

義肢装具士を目指せる学校はコチラ

(資料:ライセンスアカデミー『医療系学校入試データ 2018』/平成29年11月30日発行)

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