世の中にさまざまな情報を発信する書籍や雑誌。ここでは「雑誌制作」にスポットをあてて、それに関わる仕事を見てみましょう。
誌面をつくる
編集者が中心となって、テーマや内容に沿った誌面制作を行う。作業ごとに専門スタッフが仕事を分担するのが一般的。
〈出版社〉
誌面の企画を立てる
●編集者
取材をする
●記者
●カメラマン(写真家)
●ライター など
編集する
●ライター/コピーライター
●グラフィックデザイナー
●エディトリアルデザイナー
(出版物のデザインをする)
●校正者/校閲者
(文章の誤植や言葉の使い方、内容をチェックする)
印刷する
編集者から渡された印刷用データを紙に印刷する。
印刷前には、内容や発色などにミスがないかの確認のために「校正紙」を出力して、編集者や校正者などの最終チェックを受ける。
〈印刷会社〉
●DTPオペレータ
●営業
製本する
〈製本会社〉
印刷された紙をとじ合わせて本の形状にする。
流通させる
〈出版販売会社(取次ぎ)〉
出版社から配本を依頼された雑誌を各書店へ配送する。
契約期間内に書店で売れなかった本は原則出版社へ返本される。
販売する
〈書店〉
●イラストレーター
●翻訳家
●スタイリスト
●モデル
(雑誌によっては専属モデルがいる)
雑誌にはいろいろな企画が盛り込まれている。
例えば、ライター、イラストレーター、カメラマンらがそれぞれ記事・イラスト・写真を仕上げて編集者に送ると、それらの素材を見やすいようにレイアウトしたりデザインをするデザイナーと打ち合わせを重ねて、編集者はページを作り込んでいく。
多くの人が関わって一つの雑誌が出来上がっている。
2014年10月にKADOKAWAとドワンゴがKADOKAWA・DWANGO(現:カドカワ株式会社)を設立した。
書籍とデジタルの関係は密接になり、いまはスマートフォン一つあればいつでもどこでも読みたいときに本が読める時代だ。
たくさんのまんがコンテンツを無料で楽しめるアプリ・サイトが登場したりと、電子書籍に対するユーザーからの注目度はますます高まっている。
趣味の多様化などにより本が売れにくい時代になり、出版社や書店は従来とは違う方法で読者層にアピールを始めている。
例えば出版社では、紙の本だけではなくデジタル書籍の販売や作品の映画化などに関与したり、書店では全国の書店員で選ぶ「本屋大賞」を設けるなど、それぞれが新しい出版の形を模索している。
(資料:ライセンスアカデミー『仕事から見つける学校資料請求本2018』/平成29年10月31日発行)