就職試験では、作文を書いたり筆記試験を行うケースもあります。
選考の大きな材料とする会社もあるので、あらかじめ基本的な文章の書き方や一般常識などをチェックしておきましょう。
作文では、その人の人間性や教養が見られます。
自分の考えをわかりやすく文章にまとめる能力や、豊かな感受性、鋭い観察力をもって印象深く書く表現力が求められます。
〈小論文〉論理性がポイント
[論理的・客観的]
課題文やテーマに対し、感情を交えず、表面的な印象だけではなく、なぜそのことが起こり、問題視されるのか、その社会的な重要性は何かなどについて深く掘り下げて論じる。
〈作文〉表現力がポイント
[主観的(感想・印象)]
テーマを分析したり、掘り下げて判断するための思考や知識よりも、豊かな感受性や鋭い観察力をもとに、印象深く書く表現力が求められる。
ある事柄から心境や感想を述べていく。
■文頭は1マス(1文字)空ける。
■句読点やカギカッコは、1マス(1文字分)とする。
■原則、横書きでは算用数字、縦書きでは漢数字を使用する。
〈書くときのPOINT〉
①基本的な書き方を覚える(「 」や句読点の使いかたなど)
②自分の言葉で書く
③課題(テーマ)からそれない
④経験(事実)を盛り込む
誤字・脱字には十分に注意して、ていねいな文字で書きましょう。
書き終わったら必ず見直しをして、最後に受験番号、氏名を必ず確認しましょう。
■文章の組み立て方(3段構成)
〈序論〉テーマに対するアプローチ(導入部分)/全体の20%程度
〈本論〉具体例(1〜2つくらい)/全体の50%程度
〈結論〉自分の考え、意見を述べる/全体の30%程度
■きちんとした文章で書く
「である」調か、「です・ます」調かを統一して書く。話し言葉は使わない。
■言葉の使い方に気をつける
文章を書く際には、以下のような言葉を用いる。
・自分→「私」
・志望する大学や短期大学→「貴学」※専門学校→「貴校」
・志望する会社→「貴社」
・家族→「父」「母」「祖父」「祖母」「兄」「姉」「弟」「妹」 など
あなた自身の人間性や考え方、意欲を読み取るためのテーマやキーワードがよく出題されます。
面接でも聞かれることの多い内容であるため、あらかじめ以下のテーマなどについて実際に書いてみて、先生に見てもらうと良いでしょう。
また、普段からニュースを見たり新聞を読んだりして、最近の出来事や経済動向などをチェックし、意識的に自分の考えや出来事を文章にまとめる習慣をつけましょう。
○ 自分の性格について
○ 高校生活を振り返って
○ これまでに努力してきたこと
○ 自分にとって大切なもの
○ 10年後の自分について
○ 興味ある職業について知っていること
○ 社会人になるに当たっての抱負
○ 最近気になるニュースについて
○ メールと電話によるコミュニケーションの違い
○ あいさつの必要性について
○ 「人と人との絆」について など
(資料:ライセンスアカデミー『進路のてびき2019 就職・公務員編』/平成30年5月12日発行)