業種解説 ◆ 医療・福祉

高齢社会を支える存在として活躍する

総人口に占める65歳以上の割合が過去最高の27.7%(平成29年10月現在〈概算値〉)となった高齢社会の日本において、医療・福祉は重要な責務を担っています。

病院や介護施設などでの活躍はもとより、在宅での介護・治療など、人材が必要とされる場は数多くあります。

高校新卒者に対して多い求人は、医療関係では看護助手や事務職、福祉関係では介護施設などでのヘルパーとしての業務が中心となります。

どんな仕事や職場がある?

◆仕事
看護助手、歯科助手、医療事務、介護職員、リハビリスタッフ など

◆職場
病院、歯科医院、介護施設、社会福祉施設、利用者宅(訪問先) など

【進路ナビ】で医療・福祉関係の仕事を見てみよう!
〈医療〉
医師歯科医師薬剤師看護師保健師診療放射線技師臨床検査技師臨床工学技師歯科衛生士歯科技工士視能訓練士言語聴覚士理学療法士作業療法士義肢装具士はり師/きゅう師あん摩マッサージ指圧師柔道整復師救急救命士准看護師助産師細胞検査士消化器内視鏡技師病棟クラーク登録販売者医療秘書/医療事務診療情報管理士歯科助手

〈福祉〉
社会福祉士児童福祉司訪問介護員介護福祉士介護支援専門員(ケアマネジャー)精神保健福祉士臨床心理士カウンセラー福祉住環境コーディネーター

この業界の現状

高齢者の増加とともに、一人暮らしの高齢者の数は、2025年には約700万人、さらに2035年には約760万人になると推計されています(内閣府『平成29年版高齢社会白書』)。

家族による介護が難しい世帯の増加も考えられ、全国的に看護・介護への人材ニーズはますます高くなると予想されます。

こうした状況を受け、サービス内容の充実や働く人たちの労働環境の整備などが求められています。

求められる人材とは

人との関わりがメインとなる仕事なので、人間性が深く問われる仕事と言えるでしょう。

加えて、相手の方に心を開いてもらうためにも、粘り強く人と接していくことが求められます。

適性のポイント

◆人の役に立ちたいという心をもつ人
人の生死や悩みに接する仕事に必要な資質です。

◆健康を自己管理できる人
立ち仕事や変則勤務(夜勤・交替制など)もあります。

資格について

興味のある資格(仕事)については、高校卒業後に大学などの指定された養成施設への進学が必要かどうか、またどのような働き方をすると受験資格が取得できるかをあらかじめ調べておきましょう。


◆看護助手から目指せる資格
メディカルケアワーカー など

※看護助手は、看護師を補助するほか、病院内のさまざまな業務に携わりますが、特別な資格は必要ありません。
なお、看護師になるには、看護系の大学・短期大学・専門学校などを卒業し、国家試験に合格する必要があります。


◆医療事務関連の資格
医療事務技能審査試験、診療報酬請求事務能力認定試験 など


◆介護分野で目指したい資格
介護職員初任者研修・実務者研修、介護福祉士*、ケアマネジャー など

※国家資格である「介護福祉士」については、有資格者の資質の向上を目指す趣旨で、平成28年1月実施の試験より、介護福祉士指定養成施設の卒業者も国家試験に合格することが資格取得の要件となりました。

2021年度までについては、卒業から5年間、「暫定的に」資格が付与され、その間に所定の要件を満たすことによって資格が取得できるものとされています。

2022年度以降の養成施設卒業者からは、国家試験に合格しなければ介護福祉士になることはできません。


(資料:ライセンスアカデミー『進路のてびき2019 就職・公務員編』/平成30年5月12日発行)

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