「少子高齢化」「待機児童問題」「女性の社会進出」など、大きく変わる社会構造を背景に平成27年4月から本格スタートした「子ども・子育て支援新制度」の注目すべきポイントの一つが「認定こども園」だ。
特に、「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地方裁量型」の4類型の中でも、学校と児童福祉施設、両方の機能を兼ね備えた「幼保連携型認定こども園」に注目が集まっている。
従来は、幼稚園と保育所という、別々の制度に基づいて運営されていた施設を一つにまとめることで、「二重行政」を解消しつつ安定的な財源を確保し、小学校就学前までの子どもに体系的な教育を行うことができるといったメリットが想定されている。
一方、高まる保育職の需要に応える一環として、幼稚園教諭免許状と保育士資格の併有を促進するため、幼稚園教諭免許状を持ち、かつ指定期間以上の実務経験のある者は、本来クリアすべき保育士試験の負担が軽減されるなどの特例措置が取られることとなった。
この特例措置は平成31年度末まで有効とされている。
逆に、保育士資格保持者が幼稚園教諭免許状取得を目指す場合の特例措置も準備されている。
幼稚園教諭と保育士は、いままで以上にその役割が近いものになってきており、協力して子ども・子育て支援に取り組んでいくべきだという動きが強まっていることの一つの表れと言えそうだ。
下記に掲げるのは、その仕事に就くことで初めて活用できる主な「任用資格」などだ。
「保育士」が元来福祉職であることでも分かるように、さまざまな福祉系職種が並んでいる。
・児童福祉司
・児童指導員
・児童の遊びを指導する者(児童厚生員)
・母子自立支援員
・児童自立支援専門員
・児童生活支援員 など
→ 保育士をめざせる学校
→ 幼稚園教諭をめざせる学校
(資料:ライセンスアカデミー『学べることから見つける大学探しBOOK 2019』/平成30年6月15日発行)