進学・通学に際しては、当然のことながら、学費がかかります。学費を考えるに当たって重要なのが「初年度納入金」です。
初年度納入金とは、進学した1年目にかかる学費のことで、主に「入学金」と「年間授業料」を合わせた金額となります。
添付資料は、東京都の専門学校の学費平均(昼間部)です。専門学校全体での総平均は約126万円。
ただし、平均を下回る約90万円から、平均を大きく上回る約169万円まで、分野によってその金額には開きがあります。
また、同分野の中でも学校によって異なります。
さらに、入学金や年間授業料以外に、「実習費」や「教材費」といった諸経費もかかります。
例えば調理系の学校なら包丁や材料費、理容・美容系ならカット用具など。
これらの金額については、学校によって初年度納入金に含んでいる場合と別途必要になる場合があります。
パンフレットや募集要項などで必ず詳細な内訳を確認しておきましょう。
なお、修業年数によって学費は変わるので、自分が行きたい学校・学科が何年制なのかを知っておくことも大切です。
学費のほかに、忘れてはいけないのが「生活費」です。
特にひとり暮らしをする場合は、家賃をはじめ食費や光熱費、日常生活品の購入など、毎月いろいろなお金がかかります。
なお、住む地域や生活形態によりかなり差がありますが、ひとり暮らしでかかる金額は
【下宿生】の場合:全国平均120,750円
【寮生】の場合:全国平均94,480円
【自宅生】の場合:全国平均62,590円
学校の寮が利用できる場合は住居費を低く抑えることもできるため、そうしたことも含めて、生活費がどのくらい必要になるのかを計算しておきましょう。
学費や生活費の負担を軽減する手段として、奨学金があります。
代表的なものが日本学生支援機構の奨学金で、学業成績や所得等の基準を満たせば利用できます。
(ただし、2年未満の課程を除く)
ほかには、地方自治体や企業・民間団体などの奨学金、学校独自の奨学金や特待生制度、また、看護師や理学・作業療法士といった医療従事者や社会福祉士・介護福祉士などの福祉専門職の指定養成施設の在籍者を対象とする各種の修学資金のほか、国の教育ローンや都市銀行・金融機関等の進学・教育ローンなどもありますので、自分に適したタイプのものについて、利活用を検討してみましょう。
【主な奨学金制度・教育ローンなど】
① 日本学生支援機構の奨学金
② 地方自治体の奨学金
③ 学校独自の奨学金
④ 修学資金(医療分野、福祉分野)
⑤ 企業・民間育英団体の奨学金
⑥ 新聞奨学金
⑦ 国の教育ローン(日本政策金融公庫)
⑧ 銀行・金融機関の進学・教育ローン
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(資料:ライセンスアカデミー『職業実践専門課程ガイドブック2019』/平成30年7月10日発行)