同じ「看護学校」でも、学校によって偏差値が違い、入学のしやすさに差がありますよね。
例えば、国立大学の看護学科と看護専門学校とでは学生のレベル自体に差があると思うのですが、どの学校を卒業したとしても国家試験に合格しさえすれば、同じ看護師になるのでしょうか。
苦労して国立大学を卒業したとしても、専門学校卒と同じ扱いをされるのかと思うと理不尽に思えてしまいます。
それとも、出身学校によって配属先や給料に差が出たりするものなのでしょうか。あるいは建築士などのように看護師にも級があったりするのでしょうか。
看護師=看護師国家試験合格者ですので、出身校がどこであれ、看護師であることに違いはありません。
もちろん、大学卒の方が初任給が高くなりますし、勤務先によっては師長になりやすくなるなどの利点があるようですが、最終的にはそれらは個人毎の資質や能力によって変わってくるものですので、特筆するほど大きな差とは言えません。
「偏差値」を強く意識しがちな高校生には分かりづらいかもしれませんが、社会に出てしまうと、学生時代に勉強ができたことなどはほとんど意味がなくなります。
地頭の良さが役に立つ場面もなくはないですが、上司の指示をきちんと理解して遂行できる能力や、気配りを利かせて患者さんを満足させたり、チームをうまくまとめたりする能力、繁忙期でも身体を壊さずに働ける頑健さなどの方が重要になってきます。
大学卒であれ、専門学校卒であれ、職場に入ったばかりの時は経験不足の新人でしかありません。
その時点で「自分は特別なんだ」などといった意識を持っていても害悪にしかなりませんので、養成校での厳しい実習を乗り越え、国家試験に合格した以上は、周りの皆は能力的には自分と同等(かそれ以上)と考えて接していった方がよいでしょう。
配属先も、看護師本人の希望や適性から決められるものですので、配属先による優劣などはないと言えます。
看護師に級はありませんが、特定の看護分野に専門性を持つ看護師(要5年以上の実務経験)が、規定の課程を終え、試験に合格することで認定される「認定看護師」や「専門看護師」などの制度はあります。
専門看護師の場合、指定の看護系大学院の修士課程を修了する必要があるため、大学卒の看護師でないと目指すことができない資格となっています。特別な存在になりたい、という気持ちが強いのであれば、それらの資格をめざしてみてもよいでしょう。
→「看護師」に関する他の質問も見てみよう!