奨学金を借りることを決めたら、どのように返済するのかを考えてみましょう。
各人の貸与額によって、返済額や返済期間は異なります。
ここでは借り方と返し方のイメージをつかむために、2つのパターンに添って考えてみます。
1年次に必要なお金を「国の教育ローン」でまかない、2年次以降に必要な学納金は「日本学生支援機構」を利用。
ただし、必要額よりも20万円多いため、使わずに返還時に役立てましょう。
★Check Point★
元金据置(がんきんすえおき)
「元金据置」とは、借入金の返済において、利息分の金額だけを支払って元金(借りたお金)はまだ返済しないことをいいます。
「国の教育ローン」は在学中から返済義務が発生しますが、卒業までの間は利息だけを支払って返済額を抑えることができるようになっています。
ただし、返済総額は「元利均等返済」の場合よりも多くなるため、返済方法の選択に際しては将来の経済状況の変動なども合わせて考える必要があります。
初任給
「初任給」は、卒業した学校の種類や就職先企業、また配属部署や職種等によって異なりますが、厚生労働省の調査(「平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」)によると、大学卒の場合は20万6,100円、高等専門学校・短期大学卒の場合は17万9,200円となっています。
入職後数年間は、給与に占める奨学金返済額の割合が大きく厳しいと感じることがあるかもしれません。
しかし、返済したお金は、やはり奨学金を必要としている後輩を支える原資となるため、必ず返済するという強い意志を持つことが大切です。
①おおよそ必要となる金額を計算する(学費・生活費)
②必要額のうち、いくらを奨学金でまかなうかを決める
③奨学金制度について調べ、どの制度を利用するかを決める
④返済に要する期間、ひと月当たりの返済額を調べる
★具体的に必要なお金・借り入れ額をシミュレーションしたい場合は、添付の「マネープラン・ワークシート」を参考にしてください。
『入学1年目のマネープラン』に記入するときは、こちらを参照
→進学に伴う学費
→生活費を考えよう
『必要費用の調達方法』に記入するときは、こちらを参照
→奨学金・教育ローンの紹介
→学費調達モデルパターン〈1〉
→学費調達モデルパターン〈2〉
※具体的な返済額を計算するにはかなり複雑な計算式が必要になります。
各制度のウェブサイトを参考にしたり、担当部署に問い合わせをするなどして調べてみましょう。(制度によっては、ウェブサイト上で返済額を試算できるところもあります)
→『専門学校に進学した場合』はこちら!
(資料:ライセンスアカデミー『進路のてびき2019 就職・公務員編』/平成30年5月12日発行)