完全に理想通りの部屋に出会うのは難しいことですが、事前にチェックポイントを整理しておくことで、最終的に部屋を決める時にスムーズな判断ができます。
物件探しの際のチェックポイント
不動産会社へ問い合わせをする前に、次の項目を確認して、優先順位や譲れないポイントを決めておきましょう。
- 家賃(共益費・管理費を含む)はいくら?
保護者の方とよく話し合って、上限を明確にしておきましょう。
- 間取りや広さは?(1帖=約1.65m2)
首都圏の学生のひとり暮らしでは、間取りが1Rや1K、全体の広さが15~20m2が目安です。
- 通学時間は何分以内?
毎日通う学校ですから近いことが望ましいです。電車やバスを使う必要がある場合、毎月の交通費がかかることも考慮に入れましょう。
- 最寄駅は? 駅までの徒歩分数は?
電車やバスで通学する場合、駅までの徒歩分数も考慮に入れましょう。一般的に最寄駅が急行停車駅だったり、駅までの徒歩分数が短いほど家賃は高くなります。
- 階数にこだわる?
一般的に1階は2階以上に比べ家賃が安めですが、比較的湿気やすい・日陰になりやすい・窓からの侵入がしやすいなどの点があります。
- 築年数は何年までOK?
一般的に築年数が浅いほど家賃は高めですが、築年数が数十年だと、新築のようにリフォームされている場合も多いので、リフォームの有無も合わせて確認しましょう。
- 木造?鉄骨?
木造の場合で隣の部屋と接する面が収納などを挟んでいない場合、生活音が聞こえやすいです。鉄筋コンクリートで建てられている場合は音が伝わりにくく火災にも強くなります。
- 部屋の方角(日当たり)
窓が付いている方角が東向きなら午前中、南向きなら日中、西向きなら午後の日当たりが良くなります。窓が北向きだけの場合は日当たりが悪くなります。
- バス(お風呂)・トイレは別か?
ひとり暮らし向けの部屋はバス・トイレ・洗面が一体になったユニットバスが多いです。一般的にバス・トイレが分かれている方が家賃が高めです。
- キッチンは?
ワンルームではコンロと小型冷蔵庫がセットになったミニキッチンの部屋が多いです。料理を自分でする人はコンロが電気・ガス・IHのどれが使えるのか、調理スペースはどの位あるかも確認したいポイントでしょう。
- 洗濯機置場は室内?
洗濯機置場は室内だけでなく、室外(バルコニーや廊下など)の場合もあります。
- バルコニーの有無は?
バルコニーは洗濯物干しやエアコンの室外機置場として使うことができます。ただしバルコニーが無くてもそれらのスペースが設けられている場合もあります。
- エアコンの有無は?
エアコンが設置されていない場合、真夏や真冬の時期に自分で冷暖房機器を購入することになるでしょう。
- 収納の大きさは?
持ち物が多い人は収納の有無や大きさがチェックポイントでしょう。
- 洋室?和室?
畳の和室が良いか、洋室が良いか、洋室でもフローリングが良いか、クッションフロアが良いか人によってこだわりポイントは異なるでしょう。
- 入居時期
賃貸住宅は前の住人が退去済みでないと入ることができません。また、既に空室となっている場合、実際に住み始める時期が先だったとしても契約(家賃が発生)しないと部屋を確保できないということもあります。
- 駐輪場・駐車場の有無は?
通学や近隣のスーパーや最寄駅への足など、自転車は何かと便利な道具です。駐輪スペースが無い建物もありますので利用を考えている人は要チェックです。また自動車が無いと移動が困難な地域の場合は駐車場の有無も要確認です。
- 近隣の施設は?
スーパー、コンビニ、病院までの距離や、幹線道路や線路、工場など騒音や汚れの元になる施設が付近に無いかなど、周辺の環境を地図で確認してイメージしておきましょう。
現地確認(内見)
入学試験の種類によっては非常に短期間で部屋探しから賃貸契約まで行わなければならないですし、遠方のために現地の確認が困難な場合もあるでしょう。とはいえ、時間とお金が許すのであれば現地の確認は念入りに行うことをおすすめします。下見の際は最低限の持ち物として間取図・デジカメ・メジャーだけでも用意しましょう。
室内のチェックポイント
- 扉や鍵の防犯性
部屋の鍵がディンプルキーやカードキーであったり、オートロックやサムターンガードが付いていれば、防犯性が高いと言えるでしょう。ドアスコープやインターホンの有無も確認しましょう。
- 郵便受けの場所
郵便受けがドアと一体型になっている場合、外から室内をのぞかれる心配が無いかも注意点です。
- 玄関の広さ・下駄箱の有無
引越の際に家具を持っていく場合は、玄関から入るかどうかも確認したいところです。
- 間取図との比較
事前に見ていた間取図と比べて、実際の部屋の広さ、ドアの位置、窓の位置、収納の位置や大きさなどを確認しましょう。机やベッドなど使う予定の物を置いた時のことをイメージしてみましょう。またバス・トイレ・キッチン・洗濯機置場などの設備が前情報と相違ないかも確認しましょう。
- 日当たり・風通し・音・臭い
日当たりは季節や時間帯によって異なりますが、窓からの景観、周囲の騒音や臭いなどは、確認することができます。また、窓は道路や向かいの建物などから覗かれやすくないか、シャッターや雨戸などが付いているかも確認してみましょう。
- 照明器具の有無
入居の際に自分で照明器具を持ち込む必要があるかを、必ず確認しましょう。
- コンセントの位置、数
冷蔵庫など固定の家電をつないだ後、使用できるコンセントが十分か確認しましょう。
- TVや電話の壁面端子の有無
固定電話を使わない場合でも固定のインターネットの利用には電話端子が必要です。
- カーテンレールの有無
窓に障子などの目隠しが無い場合、カーテンを付けないと外から室内が丸見えになってしまいます。入居時にカーテンがすぐ付けられるように確認しておきましょう。
- 洗濯機置場の広さ
物件によって、置ける洗濯機のサイズに制限がある場合があります。サイズを測って控えておきましょう。
- 洗濯干場
ベランダなど洗濯物や布団を干せる場所があるか確認しましょう。
- 携帯電波の入り具合
部屋によっては電波が届かない場合もあります。自分の携帯電話が圏外になっていないか確認しましょう。
室外のチェックポイント
- 建物前の道幅
引越しの際に車がどこまで入れるかによって、料金が変わる可能性がありますので確認しておきましょう。
- 学校までの道のり・駅までの道のり
実際に自分で歩いて何分かかるか、歩道が狭かったり、街灯が少なかったり、危険な場所がないかチェックしましょう。
- 共用スペースの状態
廊下やゴミ捨て場などの清掃状況が整っているか、その様子で建物の管理状態や近隣住人の様子をある程度は感じ取ることができるでしょう。また、不審者が隠れやすい場所が無いか、なども確認しましょう。エントランスがオートロックだったり管理人が常駐しているようであれば安心です。