ひとり暮らしにかかる費用を知り、実際に学校に通いながら生活を維持していけそうか、考えてみましょう。「家族や親せきに支援してもらうことはできるのか?」「奨学金や教育ローンを利用するのか?」「アルバイトでまかなうのか?」など、よく考えて計画を立てることが大切です。
ひとり暮らし向けの賃貸住宅には様々な種類があります。自分に向いているのは、どのタイプか比べてみましょう。
(※下記、それぞれのメリット・デメリットは一般的なケースとして参考にして下さい。実際は、その居住施設によって状況はまちまちです。)
学生寮
学校の敷地内や近隣に設けられた、その学校の生徒専用の居住施設。学生寮がある学校とない学校があります。
メリット
- 学内の先輩・後輩や同期の仲間との深い交流を持つことができる。
- 試験対策情報など、その学校で過ごすうえで役立つ情報を得やすい。
- 多くの場合、月々の賃料に光熱費や水道代が含まれているほか、朝夕の食事が付いているうえに賃料が格安。
デメリット
- 食堂やお風呂が利用可能な時間や門限が決まっているなど、規則が多く行動が制限されやすい。
- 部屋が他の学生との相部屋であったり、お風呂やトイレが共用であったりして、プライバシーが少ないことが多い。
- 自分が通っている大学内だけに閉じこもってしまいやすい。上下関係が厳しい場合もあり、また、共同生活が苦手な人にはむいていない。
学生会館
学生を対象にした賃貸住宅で、学生寮のような運営がされています。
メリット
- 様々な学校に通う、多様な価値観を持った学生との交流を持つことができる。
- 月々の賃料に光熱費や水道代が含まれているほか、朝夕の食事が付いており、規則正しい生活を送りやすい。
- 入口に管理人が常駐しており、セキュリティが高い。
デメリット
- 学生寮と同様に門限などの規則があり、行動が制限されやすい。
- 食堂やお風呂などが共用なので、共同生活が苦手な人にはむいていない。
学生マンション・学生アパート
入居者を学生に限定している賃貸住宅です。
メリット
- 学生寮や学生会館と異なり、門限などの規則はほとんどなく自由がききやすい。
- お風呂やトイレは部屋毎に設置されており、プライバシーが高い。
- 学生しか住んでいないため、一般賃貸住宅と比べて、他の住人との生活リズムのずれによる騒音などのトラブルが起きにくい。
- オートロック設備や防犯設備が充実している場合が多い。
デメリット
- セキュリティーが充実していたり、建物の構造がしっかりしている分、学生寮や学生会館に比べて賃料が高め。
- 退去時は一般賃貸住宅よりも早め(3カ月前など)に届けを出さなければならない場合がある。
一般賃貸住宅
学生に限らず、一般に賃貸されている住宅です。
メリット
- 物件数が多く、場所、広さ、間取り、賃料など、希望条件にあう部屋を見つけられる可能性が高い。
- 学生マンションと同様に、寮のような規則が無いため、自由な生活ができる。
デメリット
- 居住者が学生に限定されないため、他の住人との生活リズムのずれによるトラブルが発生する可能性がある。
- 学生向けの住宅と異なり、空室になるタイミングがギリギリまで分かりづらい。
- 賃貸契約をした月から賃料が発生する。
メゾネット
一住戸の中に階段があり複数階ある形態のアパートやマンションです。
メリット
住戸内が二階層に分かれているので、上下のフロアへの騒音を気にせずに過ごすことができます。
デメリット
一般的なアパートやマンション同様に、接する隣や上下の住戸への騒音への配慮は必要です。また、1階が玄関の場合が多いですが、2階で就寝している際は1階は空室となるため、セキュリティーへの配慮が必要であります。その他、階段があることにより転倒など危ない部分もあります。
テラスハウス
隣の家と壁を共有している形態の一戸建て住宅です。日本風に言うと長屋。テラスハウスがメゾネットと違う点は、アパートやマンションではなく戸建てであるという点です。
メリット
メゾネット同様に住戸内が二階層に分かれているので、上下のフロアへの騒音を気にせずに過ごすことができます。また、戸建てですので、建物が面する庭などのスペースは各住宅の専有スペースとなります。
デメリット
独立した戸建てと異なり、接している隣の住戸への騒音への配慮が必要です。また、1階は泥棒に入られやすいため、セキュリティーへの配慮が必要となります。
デザイナーズ物件
デザイン性の高さを売りにしたマンション。画一的な集合住宅のイメージを打ち破るものが多いです。
メリット
人とは違う生活へのこだわりを持っている人にとっては、自分の好みに合うデザインの物件に住むことで日々の充実感や満足を得ることができるでしょう。
デメリット
一般的に、建築事務所やデザイナーがこだわりを持って建てているために、家賃が高めの傾向があります。実用性よりもデザインを重視していた場合に、生活が不便であることがあります。