心理学部についてなのですが、卒業後、大学院に行かずカウンセラーになる人はどれくらいいるのでしょうか。カウンセラー自体が職業としてはまだ不安定で、カウンセラーとして働けるのはごく少数の人でしかないと聞いたのですが。その他に、卒業後の心理学部で勉強した事を活かせる就職先にはどのようなものがありますか。
カウンセラーの仕事は、「誰をカウンセリングしたいか」によって大きく変わってくると思います。
病院で専門的にカウンセリングや精神分析などをしたいのであれば、厚生労働省に指定された大学院で臨床心理士の資格を取得しなければなりません。しかし、福祉施設や児童相談所で地域住民の心の悩みの解決を図るといった仕事ならば、難関資格といわれる臨床心理士の資格を取得しなくても、ピアヘルパー資格、認定心理士といった資格でも大丈夫です。
また、精神障害者の心のケアをして社会復帰の援助をする「精神保健福祉士」という資格があります。これは福祉系の4年制大学で指定科目を修めると受験資格が得られるものです。
最後に、心理学はこんな仕事にも役立つという話をひとつ。スーパーやコンビニに入ったとき、棚や商品の配置には心理学や行動科学の分野が活かされているそうです。就職して、心理学を活かせる場所は意外に多いと思いますよ。 (依田)
2005年06月更新