相談内容|絵が苦手でもアニメ業界で働くには?

高校生のための進路サイト

進路相談

絵が苦手でもアニメ業界で働くには?

私は将来、アニメ関係の仕事に就きたいと思っています。 しかし、絵に関する技術は人並み以下で、正直、絵を描く仕事は厳しいと思ってます。 絵を描く仕事以外で、アニメ制作プロダクションなどに就職できる仕事ってないんでしょうか? また、親からは「アニメの仕事で生活していけるはずがない」と反対されています。 アニメ関係ってそんなに厳しい業界なんですか? アニメが好きだからって理由だけでは働いていけないでしょうか?

回答

アニメ制作に関係する職種には二つの系統があります。

一つはいわゆるアニメーターで、動画マンから始まり、原画マン、作画監督、演出、監督などとキャリアアップしていく系統となります。こちらの職種を目指す場合には、やはり人並み以上の画力が必要とされます。

もう一つの系統は制作進行となります。こちらの仕事は、実際に絵を描く仕事ではなく、アニメーターやアニメスタジオに発注した原画や動画の回収や運搬、各制作段階のスケジュール管理、場合によってはスタッフの送迎や背景資料の撮影など、仕事の内容も様々です。

はじめは縁の下の力持ちとして地道な仕事を続けていく必要があります。

ただ、仕事をしていく中で人脈を増やしたり、各アニメーター、アニメスタジオの能力の見極めができるようになってくると制作デスクという管理職になり、部下の制作進行の管理や、原画や動画をどのアニメーター、どのアニメスタジオに発注するのかなどを決める役割を任されていくことになります。その後はプロデューサーになったり、場合によっては演出から監督になる人もいたりします。

制作進行の場合、スケジュール管理能力とコミュニケーション能力、責任ある仕事を任せてもらう立場になるまで地道な仕事にも前向きに取り組む姿勢などが求められます。

これら二つの系統以外にも、背景や3DCGデザイナー、撮影などの仕事もありますが、これらの仕事は専門職となるため、専門技能を活かした管理職になることはあっても、上記の二つの系統のように監督になったりすることはないようです。

あなたは絵に自信がないとのことですので、目指すとしたら制作進行になるでしょうか。

アニメ業界に関わる以上、アニメが好きだという気持ちは大切です。しかし、たとえ下積みのような時期があったとしても、仕事として自分に求められる役割をしっかりまっとうしていく覚悟も必要です。

2021年11月更新

TOP