私は音楽業界の仕事に就きたいと思っています。曲のアレンジや音響など、いろんな仕事に興味があるんですが、歌を歌うことも好きなのでそっちもやってみたいんです。どうすれば両立できますか?
実際にCDを出したり、テレビで活躍したりしている歌手でも、歌だけを歌う人もいれば、作詞作曲・アレンジからプロデュースまで全部やってしまう人もいますよね。ですから、両立させることは可能だと思います。
ただ、プロとしてやっていくためには、どの仕事でもプロのレベルでなければなりませんから、知識や技術を身につけたり、経験を積む必要があります。それにはやっぱり「やってみる」しかないと思います。
私の知人でミュージシャンになった人の例をお話ししたいと思います。彼らはプロのミュージシャンを目指して、学生のときから自主製作のCDを出したり、ライブをしたりしていました。CDを作るにはアレンジが必要です。でもアレンジャーの人なんていませんから、メンバーの誰かがやったり、みんなでアイディアを出し合って作っていました。また、ライブをするには音響担当が必要です。でも、専属の音響さんなんていませんから、お金を出し合って小さなミキサーを買い、自分たちで音響をやっていました。
そうやって下積み(?)をして、晴れてプロのミュージシャンになりました。今ではプロのアレンジャーや音響さんがついていますが、自分たちでやっていた経験もあるので、一緒にアレンジを考えたり、「こうしたい」と音響の人と話し合ったりしながらCDを作ったりやライブを行ったりしているそうです。
ただ、音楽業界に限らずですが、「これは誰にも負けない」という強みは持っておいたほうがいいと思います。現在活躍している有名なプロデューサーでも、はじめからなんでもできたわけではなく、ミュージシャンとして成功してから、徐々にプロデュースを手がけていったという人がほとんどです。自分の得意分野である程度の基礎を築いてから、次のステップに進んでいったわけです。
歌、アレンジ、音響と、今興味のあることにどんどんチャレンジしてみること。そして「これは誰にも負けない」というものを探すこと。音楽業界をめざすなら、そうやってチャレンジしたり、あれこれ試行錯誤したりしたことが、必ず役に立つと思いますよ。(おおたき)
2006年08月更新