日本学生支援機構の奨学金 - 奨学金の基礎知識

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自力進学のススメ 進学支援・学費サポートガイド

日本学生支援機構の奨学金

自力進学のススメ 進学支援・学費サポートガイド

独立行政法人 日本学生支援機構が運営する貸与型の奨学金で、数多くの学生が利用している奨学金です。
利子の有無によって2つの種類があり、いずれの奨学金も、経済状況・学業成績などの諸条件をクリアする必要があります。なお、借りた奨学金は、卒業後、全額を返済[1]しなければなりません。
利用する際は、借り始めから卒業後の返済までを考えた資金計画を練っておくことが大切です。

[1]返済…一般的に借りたお金を返すことを「返済」といいます。本コラムでは、わかりやすいよう「返済」と表記しますが、日本学生支援機構では「返還」という言葉を使用しています。戻る

奨学金の種類

第一種奨学金(無利息)
利息 なし
貸与基準 特に優れた学生および生徒で、経済的理由により著しく修学が困難な者
貸与金額 学校種・通学の形態等の区分による。
※共通の金額として区分にかかわらず3万円を選択することもできる。
第二種奨学金(利息付)
利息 あり(在学中は無利息)
貸与基準 第一種よりも基準はゆるやか
貸与金額 3万円・5万円・8万円・10万円・12万円(月額)の中から選択できる。
第一種と第二種の併用貸与

第一種奨学金だけでは、修学の維持が困難である場合、第二種奨学金の貸与も併せて受けることが可能です。

学力基準 第一種奨学金と同じ
年収・所得の上限額の目安 給与所得者…720万円以下
給与所得以外…306万円以下(4人世帯、予約採用の場合)
所得連動返還型無利子奨学金 (一定の収入を得るまで返済を猶予)

第一種奨学金採用者(大学院生を除く)のうち下記の要件を満たす者を対象として、貸与終了後に一定の収入が得られるまでの間は願出により奨学金の返済を猶予するというものです。
返還期限猶予制度では最長10年という制限がありますが、この制度では、一定の収入を得られるまでの間は返済が猶予されます。将来の返済の不安を軽減し、安心して修学できるようにすることを目的とした制度です。また、平成29年度より、新制度『新所得連動返還型制度』ができる予定です。

要件 第一種奨学金の貸与基準を満たしたうえで、申込時の親(父母)の年収が300万円(所得200万円)以下の人
入学時特別増額貸与奨学金 (「国の教育ローン」を利用できない人対象)

第1学年(編入学者の入学年次を含む)において、入学月を始期として奨学金の貸与を受ける者は、希望により、第1回振込み時の月額に10万円、20万円、30万円、40万円、50万円を増額して貸与を受けることができます。

申込資格 ① 奨学金申込時における認定所得金額が0円以下(4人世帯の給与所得者の場合で、おおむね年収400万円程度以下)となる者
② ①以外で「日本政策金融公庫の『国の教育ローン』が利用できなかったことについて(申告)」に必要書類を添付して提出した者
※「入学時特別増額貸与奨学金」のみの貸与不可
※初回振込は入学後

申込方法

予約採用(入学前の申込)…進学する前に貸与を申し込む
第一種は進学する前年の春、第二種は進学する前年の春(予定)に在学している高校等の奨学金窓口に申し出ます。なお、進学先が決まっていなくても申し込みができます。
在学採用(入学後の申込)…大学等進学後に貸与を申し込む
毎年春。奨学金を希望する場合は、在学している学校の奨学金窓口に申し出ます。予約採用で不採用になった場合も、再度申し込みができます。
緊急採用・応急採用(緊急の申込)
家計の急変(家計支持者の失職・病気・事故・会社倒産・死別または離別、災害等)で奨学金を緊急に必要とする場合に、随時申込むことができる制度です。

貸与期間

日本学生支援機構が認めた貸与始期から在学する学校の修業年限の終期までとなります。
予約採用は、4〜6 月から貸与開始となり、金額は4月分より貸与されます(例えば5月より貸与が開始される場合は、5月は4・5 月の計2ヵ月分の金額が振り込まれます)。在学採用の場合は、5〜7月から貸与開始。金額は、第一種採用者は4月分から、第二種採用者は4〜9月の希望する月の分から貸与されます。

申込手続

予約採用の場合は高校(あるいは専修学校高等課程)、在学採用の場合は進学先の大学・短期大学(短大)・専門学校を通じて手続きを行います。学校内で奨学金の説明会が開催されることもあるので、情報をこまめにチェックして、申込期限に遅れないよう気をつけましょう。

貸与金額と申込資格と返済 (平成28年度入学者)

第一種奨学金(無利息)

貸与金額は、各区分で定められた金額、あるいは共通金額(3万円)からの選択となります。
表にある「学力」「年収・所得の上限額の目安」は【在学採用の場合】です。

区分
(貸与月数)
通学形態 学力基準
(1年次の場合)
収入・所得の上限額の目安(4人世帯の場合) 貸与額(円) 返還
給与所得世帯 給与所得
以外の世帯
月額 総額 月賦額(円) 回数[年]
大学(48ヵ月) 国・公立 自宅 高校時代の最終2年間の学習成績の平均値が「3.5以上」 776万円 345万円 45,000 2,160,000 12,857 168[14]
自宅外 824万円 392万円 51,000 2,448,000 13,600 180[15]
私立 自宅 824万円 392万円 54,000 2,592,000 14,400 180[15]
自宅外 871万円 439万円 64,000 3,072,000 14,222 216[18]
共通 不問 30,000 1,440,000 9,230 156[13]
短期大学(24ヵ月) 国・公立 自宅 高校時代の最終2年間の学習成績の平均値が「3.5以上」 755万円 330万円 45,000 1,080,000 7,500 144[12]
自宅外 809万円 377万円 51,000 1,224,000 8,500 144[12]
私立 自宅 807万円 375万円 53,000 1,272,000 8,833 144[12]
自宅外 854万円 422万円 60,000 1,440,000 9,230 156[13]
共通 不問 30,000 720,000 6,666 108[9]
専門学校(24ヵ月) 国・公立 自宅 高校時代の最終2年間の学習成績の平均値が「3.2以上」 719万円 305万円 45,000 1,080,000 7,500 144[12]
自宅外 782万円 350万円 51,000 1,224,000 8,500 144[12]
私立 自宅 801万円 369万円 53,000 1,272,000 8,833 144[12]
自宅外 846万円 414万円 60,000 1,440,000 9,230 156[13]
共通 不問 30,000 720,000 6,666 108[9]

★予約採用の場合(平成28年度入学者)は、大学・短大・専門学校の別なく以下が条件
〈学力〉高校時代の1年次から申込時までの学習成績の平均値が「3.5以上」
〈4人世帯の年収・所得の上限額の目安〉給与所得世帯/781万円 給与所得以外/349万円

第二種奨学金(利息付)

表にある「年収・所得の上限額」は【在学採用の場合】です。

区分(貸与月数) 通学 貸与月額
(選択制)
学力基準
(いずれかに該当)
年収・所得の上限額
(4人世帯の目安)
給与所得世帯 給与所得以外の世帯
大学
(48ヵ月)
国・公立 自宅 3万円・5万円・8万円・10万円・12万円から選択
※12万円を選択した場合、私立大学の医・歯学課程は4万円、薬・獣医学課程は2万円の増額可
① 出身学校または現在在籍する学校における成績が平均水準以上
② 特定の分野において、特に優れた資質・能力がある
③ 学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがある
1,120万円 688万円
自宅外 1,167万円 735万円
私立 自宅 1,167万円 735万円
自宅外 1,214万円 782万円
短大
(24ヵ月)
国・公立 自宅 1,105万円 673万円
自宅外 1,152万円 720万円
私立 自宅 1,150万円 718万円
自宅外 1,197万円 765万円
専門学校
(24ヵ月)
国・公立 自宅 1,080万円 648万円
自宅外 1,125万円 693万円
私立 自宅 1,144万円 712万円
自宅外 1,189万円 757万円

★予約採用の場合(平成28年度入学者)は、大学・短大・専門学校の別なく以下が条件
4人世帯の年収・所得の上限額の目安 〈給与所得世帯〉1,100万円 〈給与所得以外〉692万円

貸与期間中

貸与期間中は、毎年1回学校を通じて「貸与額通知書」が交付されます。記載されている貸与月額や返還額等を必ず確認し、貸与月額の見直しを行ってください。その後、「奨学金継続願」をインターネットを通じて提出します。「奨学金継続願」の未提出、学業成績不振の場合は、奨学金は廃止されるので注意しましょう。

返済

奨学金の貸与が終了すると、返済の義務が生じます。返済したお金は、後輩奨学生の奨学金として活用されるので、必ず返しましょう。

開始時期 貸与終了後6ヵ月経過後
返済方法 リレー口座[2]から自動引落し。返還は割賦(かっぷ)払いで、「月賦(げっぷ)[3]返還」または「月賦・半年賦(はんねんぷ)[4]併用返還」

[2]リレー口座…ゆうちょ銀行・銀行・信用金庫・労働金庫の預貯金口座から自動的に引落とす口座振替
[3]月賦…毎月分割して支払うこと
[4]半年賦・・・半年ごとに支払うこと 戻る

返済年額と年数の計算方法 (月賦〈げっぷ〉で支払う場合)

下記の表の借用金額に対応した「割賦金(かっぷきん)の基礎額」により返済年数が算出されます。
(例)借用金額108万円の場合
108万円÷9万円=12年となり、また、月額は108万円÷12年÷12月=7,500 円となります。

※第二種奨学金を借りる場合は、この金額に利息が加算されます。

貸与総額 割賦金の基礎額 貸与総額 割賦金の基礎額
20万円以下 3万円 130万円を超え150万円以下 11万円
20万円を超え40万円以下 4万円 150万円を超え170万円以下 12万円
40万円を超え50万円以下 5万円 170万円を超え190万円以下 13万円
50万円を超え60万円以下 6万円 190万円を超え210万円以下 14万円
60万円を超え70万円以下 7万円 210万円を超え230万円以下 15万円
70万円を超え90万円以下 8万円 230万円を超え250万円以下 16万円
90万円を超え110万円以下 9万円 250万円を超え340万円以下 17万円
110万円を超え130万円以下 10万円 340万円を超えるもの 総額の20分の1
奨学金貸与・返還シミュレーション

下記リンクより、奨学金の貸与額および返済額等を試算することができます。
http://simulation.sas.jasso.go.jp/simulation/

第二種奨学金の返済例(大学学部・貸与期間48ヵ月の場合)
貸与月額(円) 貸与総額(円) 返済月額(円) 返済回数(回)〔年〕 返還総額(円)
3万円 144万円 11,293円 156〔13〕 1,761,917円
5万円 240万円 16,769円 180〔15〕 3,018,568円
8万円 384万円 21,531円 240〔20〕 5,167,586円
10万円 480万円 26,914円 240〔20〕 6,459,510円
12万円 576万円 32,297円 240〔20〕 7,751,445円
  • 第二種奨学金の利率は貸与終了時に決定される仕組みです(利率は3%を超えないよう政令で定められています)。
  • 返済例の年利率は上限である年3.0%と仮定して算出しています。
  • 奨学金申込時に、① 利率固定方式(貸与終了時の決定利率を返済完了まで適用)、② 利率見直し方式(返済期間中おおむね5年ごと(返済期限の猶予期間を除く)に見直される利率を適用)のうちから利率の算定方式を選択します。
  • 返済回数に返済月額を乗じても端数の関係で返済総額にならない場合は、返済の最終回で端数調整されます。
返済が困難な場合

計画通りの返済が難しい場合は、申請により認められれば「返還期限猶予制度」や「減額返還制度」が利用できます。こうした制度を利用せずに返済を延滞すると「延滞金」が課されることになります。

返還期限猶予制度
傷病、災害、経済的理由などがある場合、願出により一定期間、奨学金の返済猶予が可能となる制度で、猶予期間中は返済の必要がない。
減額返還制度
傷病、災害、経済的理由などがある場合、当初決められていた毎月の返済額を1/2にして返済する制度。

申込みから採用・貸与、返済までの流れ

予約採用

募集 (機構 → 高校等 → 生徒)

申込・書類提出 (本人 → 高校等)

推薦 (高校等 → 機構)

日本学生支援機構選考

「採用候補者決定通知」の交付 (機構 → 高校等 → 本人)

進学先の学校に「採用候補者決定通知」の提出、
「進学届」の提出(本人→大学・専門学校等)

在学採用

募集 (機構 → 大学・専門学校等 → 学生)

申込・書類提出(本人→大学・専門学校等)

学内選考

推薦 (大学・専門学校等 → 機構)

日本学生支援機構選考

採用の決定・通知 (機構 → 大学・専門学校等 → 本人)

返還誓約書等の提出 (本人→大学・専門学校等 → 機構)

振込

奨学金継続願の提出 (本人 → 大学・専門学校等 → 機構)

金融機関でリレー口座加入申込

貸与終了 (卒業・退学・辞退・その他)

リレー口座から振替

返済完了

問い合わせ

在学する学校
日本学生支援機構ウェブサイト
PCサイト:http://www.jasso.go.jp/
手続き方法、返済の流れ、最新の利率情報などの詳細は上記のウェブサイトに掲載されています。
申込時期などについては在学学校の奨学金窓口で確認しましょう。