緊急性が高いときがドクターヘリの出番
救急の場合、通常は119番コールで救急車を呼びますが、その場の消防機関によってヘリの出動が必要だと判断された場合、「ドクターヘリ」への出動依頼が入ります。基本的に、現場には医師と看護師、パイロットの三名で向かい、ヘリは救急現場に近い「ランデブーポイント」と呼ばれる着陸場所に停まります。現場にはすでに救急車が到着しているケースが多いので、車中で患者さんに必要な処置を施し、どこの病院に搬送すべきかを検討します。たとえば、外傷のひどい患者さんの場合は、外傷分野の救急医療に長けている病院へ搬送します。ヘリを使用することで、迅速な対応が可能となるのはもちろんですが、こうしたドクターヘリによる実績の積み重ねが救急医療に対する病院全体のスキルアップにもつながり、医療技術全体の底上げにも役立っているのです。