大学編入・大学院入学のススメ 編入学するには

多くの場合は、以下の条件のいずれかを満たす者であれば、編入学試験を受験することができます。

  • 大学1、2年次を修了した者、または修了見込みの者
  • 4年制大学を卒業した者(学士入学)
  • 高等専門学校を卒業した者
  • 所定の条件(修業年限2年以上、総授業時数が1,700時間以上)を満たす専門学校を卒業した者

ただし、大学や学部によって、編入学試験の受験資格は異なりますので、上記の条件を満たしていても受験できない場合があります。

あらかじめ、進学を希望する大学や学部の編入学情報を集めて、受験が可能かどうか確認しておきましょう。

試験の時期

高校時代の大学入試と違い、大学によって試験実施日にバラツキがあるのも編入学試験の特徴です。

入学金の納入や受験対策も含めて、志望校を決める際に「試験日はいつか」が大きなポイントになります。

最も編入学試験の時期が早いのは、国立大学の理系学部で、6月から試験が実施され、その後、医学部や医療系の試験が続きます。

比較的試験の時期が遅い農学系の大学でも、11月には実施が終了します。

6月から9月にかけて試験を実施する大学が多いので、早めに志望校を決めて、対策を立てる必要があります。

国公私立大学の文系学部や私立大学の理系学部の試験は、9月から始まり、3月まで続きます。

大きな試験の山は2回あり、9月下旬から11月、2月から3月となります。ただし、私立大学の理系学部の中には、国立大の理系学部と同様に6月から試験を行う大学もありますので注意が必要です。

入試科目

ほとんどの大学は、編入学試験の出願書類に志望理由書を含めています。

編入学試験では、志望理由書と面接は点数化され、合否判定に用いられる場合が多いので、筆記試験と同じ重みを持つと考えた方が良いでしょう。

志望理由書は「なぜ、○○大学の○○学部○○学科に編入学しようと思ったのか」を、第三者に分かってもらえるよう、できるだけ具体的に書く必要があります。志望動機が大学サイドに十分伝わるように書くことがポイントです。それだけに、編入学先の大学・学部・学科の研究を入念にし、自分自身の具体的な体験を、どのように編入学後の学びに結びつけるか、分かりやすく書いていくことが大事です。提出書類として十分なレベルにまとめるのに、最低1ヵ月はかかるとみた方がよいでしょう。大学入試時の志望理由書とは違う種類の書類だと考えて、まとめていきましょう。

面接試験では、志望理由書と同じ内容を問われることが多くなっています。志望理由書は必ずコピーしておいて、面接の前に見直すと良いでしょう。また、面接中に、専門科目についての口頭試問を行う大学もありますので、その対策も必要となります。

筆記試験の入試科目は、多くの場合、語学と専門科目となります。

語学では、英語、長文読解型の試験が多く、和訳や要約が中心になっています。英語が不得意な人は、1年間かけて基礎からブラッシュアップしていく必要があります。 一部の難関大では、英語の試験を行わず、TOEICやTOEFLなどのスコアを提出させることがあります。

専門科目の出題内容は学部によって異なりますが、編入学後の授業についていけるかを、下記の表に示す、学部特有の基礎的な出題により確認しています。

専門科目の出題内容
学部 出題内容
法学部 憲法・民法・法学概論など
経済・経営系 経済学・経営学の基礎からの出題、または、経済・経営に関する時事問題についての小論文。
文学・外国語系 文学系では文学の専門に関する小論文や作家や作品に対する基礎的な知識が問われます。外国語系では英語に英作文やリスニングを課す大学も多いです。
心理学系 心理学の問題は用語説明が中心。小論文を課す大学もあります。
教育・福祉系 教育系では教育に関する時事問題をテーマとする小論文を中心に教育学や教育史、教育心理学等の用語説明を出題する大学もあります。福祉系では福祉に関する小論文の出題が多いです。
工学系 ほとんどの大学で数学と物理が課されます。出題範囲や難易レベルは大学によってまちまち。過去問にあたって対策や併願を考える必要があります。
理学系 専攻科目が出題されます。問題の難易レベルは工学系より高くなります。
農学系 生物、化学が中心。小論文を課す大学もありますが、化学や生物の基礎学力を問うているテーマが多いです。
医療系 小論文が出題されるケースが多いです。また、英文の読解を含む小論文の出題も多くなっています。

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