私は地方での環境管理や森林管理などに興味があります。 人口が減り人の手が届かなくなり長年放置されてきた場所に植物などを植えて豊かにし、地方の活性化につなげる活動や、災害地、工場跡地などで自然再生を行う。このような業種は現在は少ないのでしょうか?
へんぴな地域での自然環境の保護や管理は、利益を生む仕事ではないため、基本的には公的な機関が担当することになります。それから考えると、自然保護官(レンジャー)が最も近い仕事になると思います(国立公園などの自然保護地域限定ではありますが)。
ただ、自然保護官は会議や許認可業務などで忙しく、現場に出ることはあまりありません。そのため、補佐役として、アクティブ・レンジャー(自然保護官補佐)という職業がありますが、こちらも募集人数が少ない上、期間限定職員(最長で3年程度)となるため、あまりおすすめはできません。
自然保護官は環境省の職員であるため、国家公務員総合職試験(森林・自然環境)か、国家公務員一般職試験(大卒程度)(林学、農学又は土木)に合格後、官庁訪問、面接を経て採用となります。ただ、採用人数は少ないため、かなりの狭き門と言えます。
総合職試験は、旧公務員採用試験におけるⅠ種試験に相当するため、いわゆるエリート選抜試験となります。 ですので、東大、京大に入れるレベルの学力がないのであれば、一般職試験を目指して、四年制大学の農学部などに進学するとよいでしょう。
それ以外ですと、自然保護関連のNPO団体などで職員募集が行われていることもあります。団体の活動内容や職員の募集条件等は団体によって異なりますので、あなた自身でインターネットを利用するなどして調べてみてください。
また、自然保護とは少し違いますが、過疎の村などで村おこし目的の入植(農業、林業など)を求める事業が行われることもあります。
ただ、入植者を受け入れる側の準備や意識が十分でないと、折角の入植希望者に十分な生活・仕事環境を与えられないこともあるそうですので、注意が必要です。
2017年06月更新