進路相談

私は警察犬と現場で働く仕事に就きたいのですが、そのためには必ず警察官にならないといけないのでしょうか。 持病があり、体力面に不安があるため、警察官採用試験に合格するのは難しそうに思えます。

回答

 犯罪捜査などの現場で、警察犬と一緒に働く仕事は、警察犬訓練士となります。

 警察犬訓練士には、民間人(民間犬)が任務に就く「嘱託警察犬訓練士」というものもありますので、必ずしも警察官でなければなれないということはありません。

 ただ、嘱託警察犬訓練士であっても、現場に出れば体力勝負の仕事となりますので、身体が弱い場合はめざすのが難しくなるかもしれません。

 警察犬訓練士は、扱う警察犬の種類によって二種類に分かれます。

 ひとつは「直轄警察犬訓練士」と呼ばれるもので、「直轄警察犬」すなわち警察が所有している警察犬の訓練をしていくことになります。

 直轄警察犬訓練士になるためには、警察官採用試験(体力試験がつきものです)に合格した上で警察の鑑識課に配属される必要があります。そのため、直轄警察犬訓練士になれる可能性はあまり高くないようです。また、運良く直轄警察犬訓練士になれた場合でも、異動により別の部署に配属される可能性がありますので、警察犬訓練士一本でいきたいのであれば、こちらの進路はあまりふさわしくないかもしれません。

 もうひとつは「嘱託警察犬訓練士」と呼ばれるもので、道府県の警察本部が実施している嘱託犬審査会に合格した「嘱託警察犬」の訓練をします。

 嘱託警察犬は、民間の警察犬訓練所などが訓練した民間飼育の犬ですので、嘱託警察犬訓練士になるためには、まず、見習訓練士として民間の警察犬訓練所に雇ってもらう必要があります。そして、見習いとして働きながら「公認訓練士」の資格を取り、一人前の訓練士を目指すことになります。

 一般に訓練士の修業には3~6年の期間がかかると言われています。

 訓練士養成学校も存在しますが、卒業後、見習訓練士として訓練所で経験を積む必要があることは変わらないため、結局、トータルでの修業期間は3~6年となるようです。

 訓練士になるのに特別な学歴は必要とされませんが、見習訓練士の給与は一般に低い上(無給の場合もあるそうです)、訓練所に住み込み、早朝から夜遅くまで働く生活を続けていくことになるため、一人前の訓練士になるには相当な体力と精神力が必要とされることになります。

 このように、どちらの進路を選ぶ場合でも、警察犬訓練士になるためには体力が必要とされます。

 体力に自信がない、とのことですと、進路として適当ではない可能性が高くなりますので、あなた自身でも警察犬訓練士や警察官についてよく調べて、めざすかどうか決めてみるとよいと思います。

 ちなみに、嘱託警察官訓練士(見習訓練士)については、「きな子~見習い警察犬の物語~」という映画が参考になるという話を聞きますので、機会があったら一度見てみてもよいかもしれません。

2012年02月更新

答えは見つかった?
なら次のステップにGO!

資料請求するとプレゼント🎁と交換できるポイントがもらえます✨

TOP