警察犬訓練士になるにはどうしたらいいのですか?
警察犬訓練士は、扱う警察犬の種類によって二種類に分かれます。
ひとつは「直轄警察犬訓練士」と呼ばれるもので、「直轄警察犬」すなわち警察が所有している警察犬の訓練をしていくことになります。
直轄警察犬訓練士になるためには、警察官採用試験に合格した上で警察の鑑識課に配属される必要があります。そのため、直轄警察犬訓練士になれる可能性はあまり高くないようです。また、運良く直轄警察犬訓練士になれた場合でも、異動により別の部署に配属される可能性がありますので、警察犬訓練士一本でいきたいのであれば、あまり良い進路ではないかもしれません。
もうひとつは「嘱託警察犬訓練士」と呼ばれるもので、道府県の警察本部が実施している嘱託犬審査会に合格した「嘱託警察犬」の訓練をします。
嘱託警察犬は、民間の警察犬訓練所などが訓練した民間飼育の犬ですので、嘱託警察犬訓練士になるためには、まず、見習訓練士として民間の警察犬訓練所に雇ってもらう必要があります。そして、見習いとして働きながら「公認訓練士」の資格を取り、一人前の訓練士を目指すことになります。
一般に、一人前の訓練士になるためには、5~6年の修業期間がかかると言われています。
訓練士養成学校も存在しますが、卒業後、見習訓練士として訓練所で経験を積む必要があることは変わらないため、結局、トータルでの修業期間は5~6年となるようです。
訓練士になるために特別な学歴は必要とされませんが、見習訓練士の給与は低いことが多い(無給の場合もあるそうです)上、訓練所に住み込み、早朝から夜遅くまで働く生活を続けていくことになるため、一人前の訓練士になるには相当な体力と精神力が必要とされることになります。それを考えるならば、いざという時に別の道へも進めるよう、最低でも高校は卒業しておくことをおすすめします。
2010年01月更新