中学教諭になるには教育学部に、高校教諭になるには教育学部以外の学部に進学して、専門的な事を学んでからの方がなりやすいというのは本当ですか? また、教育学部に進まなくても中学教諭にはなれますか?
文部科学省発表の統計資料(平成20年度実績)によれば、教員採用者の学歴別内訳の中で最も多い学歴は、一般大学の12,381人(54.1%)となり、教員養成大学・学部の7,434人(32.5%)を上回っています。受験者の学歴別内訳は、一般大学が94,731人(62.9%)、教員養成大学・学部が32,307人(21.4%)となっていますので、合格率から言えば教育学部の方が上となりますが、他学部からの採用者も数的には決して少なくないことが分かります。
中学校、高等学校を分けた場合の結果は、一般大学出身者の採用率が中学校61.7%、高等学校64.1%となっており、教員養成大学・学部の中学校24.9%、高等学校13.8%よりもかなり高い数値を出しています。
統計の数値を見る限りでは、教育学部以外の学部出身者の方が高等学校の教員になりやすい、とは言えそうですが、教育学部出身者の方が中学校の教員になりやすい、とは言えないようです。
もし、あなたに教育学部以外の学部で学びたいことがあるようならば、別の学部から教員になることを目指してみても良いでしょう。
ただ、教員の採用傾向については、都道府県によって違いがあるようです。
地方によっては、地元の国公立大学の教育学部出身者の方が採用時に有利になる、という噂もありますので、気になるようでしたら、高校の先生に訊ねてみるなどして、確認しておいても良いと思います。
2009年05月更新