こちらの進路相談の過去の相談への回答に、2年以上の実務経験があれば調理師免許の試験を受けられると書いてありました。私は8年ほど前に3年間、飲食店の厨房で働いていたのですが、試験を受けることができるでしょうか。
調理師試験の受験資格に記されている「職歴」の条件を満たすためには、以下のいずれかの施設で満2年以上、調理業務に従事した経験が必要となります。
ア:飲食店営業、魚介類販売業、そうざい製造業・複合型そうざい製造業の許可を受けた施設
イ:給食施設(寄宿舎、学校、病院、保育所、工場、事業所、自衛隊等に付設する給食施設または給食センター等であって1回20食以上または1日50食以上を調理して供与している施設)
ですから、上記に当てはまる施設で満2年以上調理業務に従事していた場合には、その施設の責任者に調理業務従事証明書を発行してもらうことで、調理師試験を受けることができます。
パートやアルバイトとして従事していた場合であっても、週4日以上かつ1日6時間(実働)以上、反復継続的に勤務していたのであれば、条件を満たしていることになります。(※勤務期間の合算はできますが、週当たりの勤務日数、勤務時間を合算することはできません。)
ただし、以下の場合は調理業務従事期間と認められませんので、気をつけてください。
ア:飲食店勤務であっても、接客、調理品の運搬、配達、食器の洗浄など、調理とは直接関係のない業務に従事している場合
イ:栄養士、看護師、保育士、ホームヘルパー等の職種として採用され、調理業務に従事している場合
ウ:料理学校や小・中・高等学校、短大、大学において、調理実習指導等に従事している場合
エ:会社や研究所等で食品開発業務の一環として調理業務に従事している場合
オ:食品衛生法による営業許可を受けていない施設で調理業務に従事している場合
カ:高校在学中に調理業務に従事している場合(※定時制、通信制の場合は認められます。)
詳しくは、公益社団法人調理技術技能センターのウェブサイトをご確認ください。
もし調理業務従事期間が満2年に満たず、追加で年単位の実務経験が必要になるようでしたら、調理系の専門学校への進学を考えてみてもいいと思います。厚生労働大臣が指定した調理師養成施設で1年以上学び、必要な知識や技能を習得すれば、卒業時に調理師免許を取得することができます。
2021年09月更新