Q.仕事内容について具体的に教えてください。
言語聴覚士は、主に首から上に関わるリハビリをする仕事です。
病気や交通事故などで、「話す」「聞く」「食べる」ことなどが不自由になってしまった方々を支援させていただいてます。
小さなお子様からご高齢の方まで、また医療機関だけでなく、保健・福祉、教育機関などと幅広い年齢・領域で活動しています。
Q.現在の仕事に就いたきっかけは?
私が中学生の頃、入院中であった叔父のお見舞いに行った際に、初めてリハビリ職という仕事を知り、興味を持ち始め、将来は「人の助けになるような仕事」に就きたいと思うようになりました。当初は、理学療法士に興味があり、水戸メディカルカレッジのオープンキャンパスに参加しましたが、そこで言語聴覚士という仕事を知ったことをきっかけに、コミュニケーションのリハビリ分野に惹かれ、現在の職場である北水会記念病院で言語聴覚士の仕事を見学しました。仕事を理解する中で将来、患者さまを「笑顔」にできる言語聴覚士になりたいという気持ちがより一層強くなりました。
Q.仕事の良いところ、大変なところは?
1人ひとりの人生に関わることができ、非常に責任感を感じる反面、そこにやりがいを感じることのできる仕事です。それぞれの目標に向かって、患者さまの回復する喜びを一緒に共有できることが最大の魅力だと感じてます。大変なことが多い分、やりがいも大きく日々勉強になることばかりです。
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Q.この仕事をしていて、楽しい・嬉しい時はありますか?
患者さまの笑顔や「ありがとう」「あなたが担当の先生でよかった」といった言葉をいただけた時です。また、患者さまの喜ばれる姿を見た時や達成感を共有できた時は自分自身を嬉しい気持ちになり、やりがいも感じます。また、些細なことですが、患者さまが自分の名前を憶えてくださったり、リハビリ以外の時間に病棟内で会うと手を振ってくれることも嬉しく感じます。
Q.この仕事の大変なところは?
同じ障害でも症状やその方の性格、今後の目標や希望は様々です。その1人ひとりにあった評価や目標設定、リハビリのプログラムを立てることなどは、日々悩むことが多く、「果たしてこの評価やリハビリのプログラムは正しいのか?」と不安になることもあります。そんなときは、先輩方や他職種の方々にアドバイスをいただいたり、専門書や参考文献などで勉強して患者さまと接しています。まだまだ勉強不足ですが、常に向上心を持ち、勉強し続けることが、今後の臨床現場で役に立つことだと思います。
Q.高校時代は、どんな高校生活を送っていましたか?
部活動や生徒会活動など充実した高校生活を送っていました。その中でも生徒会活動は自分自身にとって成長の糧となりました。生徒会の仕事は、体育祭や文化祭などの年中行事の企画・運営するにあたっての準備などで、教員や生徒、役員との連携が必要不可欠でした。私の働く医療・福祉業界は多職種連携がとても重要であり、高校生活での経験が現在でも役立ってます。
Q.高校卒業後の進路は、どのように決めましたか?
仕事に就いたきっかけにもなりますが、何度も専門学校のオープンキャンパスや病院見学に参加して、専門学校の教員の方や病院の言語聴覚士の方に直接、質問や相談する中で進路を決めました。
Q.「進路ナビ」の読者(高校生)へメッセージをお願いします。
言語聴覚士は、幅広い年齢層・領域で活躍できる魅力的でやりがいのある仕事です。
自分の進路を決めるにはたくさん悩むかと思いますが、自分1人で悩まずに家族や学校の先生などに相談したり、積極的に大学や専門学校などのオープンキャンパス、病院見学などに参加してみると良いと思いまうす。
言語聴覚士はまだまだ認知度が低い仕事でもあり、1人でも言語聴覚士を目指す仲間が増えればうれしく思います。
掲載日:2023-04-01