仕事内容について
78歳以上の一般高齢者に対して、介護予防のために地域で個別に家庭訪問をし、健康教育・指導を行っている。また、20歳以下の若い妊婦に対して、個別に家庭訪問を行い、妊娠・出産についての話をしたり、本人に経済的・環境的などの問題がないかについて把握する。訪問して問題のある対象者に対しては、他職種とともに連携して解決にあたる。また、年に数回20歳前後の妊産婦を対象に保健センターで交流会を行っている。
仕事に就いたきっかけ
総合病院の看護師をしていたときに、病気の予防の重要さについて痛切に感じるところがあった。病院で病人の来訪を待っている立場よりも、地域で今現在健康に暮らしている一般の人に対して、疾患の蘭hや健康増進について働きかける仕事に就きたいと考えたため。
良いところ、大変なところ
良いところは、様々な特色のある人に出会い、様々な価値観をもった人たちと話すことができるところ。大変なところは、家庭訪問をするので他人の家へ入っていくということそのものに緊張感があり、相手の受け入れが良い時や悪い時様々であること。また、家庭訪問をしている中で、地域の中に誰にも発見されずに埋もれてしまっている処遇困難なケースにぶつかった時。(例:経済力が全くなく、夫となる相手にも逃げられ、周囲のサポートも全くない状態で妊娠した20歳以下の妊婦など)
仕事でのこぼれ話
高齢者世帯に訪問すると、戦争体験について聞かされることが多い。ある時にとても激しい戦線で生き残って帰って来た人の話を聞き、文章にまとめたらどうかとすすめたところ、「死んだ人たちの遺族に申し訳ないので書けない」と言われたこと。自分の経験では計り知れない体験をしてきた人の話を聞くこともしばしばある。
仕事人から読者へ
学生時代から視野を広げておくこと、様々な価値観の人と接する仕事なので自分の器を広げておくことが大事。まずは看護師と保健師の免許の取れる専門学校や大学に入り、資格習得をする必要がある。ちなみに行政で働く保健師は就職時、年齢制限があり、募集人員も少ないのであらかじめそのつもりでめざしたほうが良い。
掲載日:2006-10-01