リハビリの効力を知って病気の母を手助けしたかった
中学生の頃、母が神経の難病を患っていました。なかなか医学的な治療が難しい状況にあったのですが、リハビリすることで母の身体状態に改善がみられたのです。それが、理学療法の力を初めて知ったときでした。少しでも母の力になりたいと誓い、理学療法士へとなる道を選びました。
病名は同じでも人によって原因は違う
同じ診断名でも、痛みの種類は一人ひとり異なります。身体的なことだけでなく、精神的なことが痛みの原因のときもあります。「診る」「見る」「観る」という、それぞれの「みる」が必要になります。例えば、腰痛の場合は、生活習慣や仕事などの情報を聞き、姿勢や動き方をみて、どこにどのようなストレスがかかっているのかを考えます。患部だけでなく、全身をみて、さらにその方の生活までみていくことが大切です。
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喜びを患者さんだけでなく家族の方と一緒に共有
この仕事をしていて、特に印象に残っているのは、来院当初は車いすに乗り、立ち座りがままならなかった患者さんのことです。その方は、ご自宅で娘さんの介護を受けている状態だったのですが、リハビリを続けていくことで、次第に動きもよくなり、しっかりと立つことまでできるようになりました。患者さんだけでなく、娘さんもその変化を感じていただき、「ありがとうございました」と感謝の言葉をいただきました。患者さんと共に生活されているご家族の方からも喜んでいただけるとは思ってもいなかっただけに、この仕事をしていてよかったと思えた瞬間でした。
資格取得はスタートライン 仕事を始めてからが本番
今、多くの患者さんをみさせていただいていますが、患者さんが変われば、またその方にあった医療を提供しなければなりません。通り一遍の知識ややり方は通用しません。難しい部分もありますが、それだけに、やりがいも感じます。理学療法士には、養成校で学び国家試験に合格すればなることができます。しかし、それはスタートラインに立っただけ。一人前になるには、勉強し続けなければいけません。 仕事をしていくなかでも、常に新しいものが得られる仕事でもあります。今後は、今以上にスキルアップをして、質の高い理学療法士になることが目標ですね。
私の一日 ~ My Daily schedule ~
- 9:00
- 診療開始1時間前には到着。ミーティングを行う。始業
- 12:30
- 昼休憩。患者さんのカルテを記載。午前の診療終了
- 15:00
- 1日で20人~24人くらいの患者さんをみる。午後の診療開始
- 18:30
- 残務処理後、帰宅。理学療法の勉強をすることも。午後の診療終了
掲載日:2012-05-01