大学受験をするか、留学するか悩んでいます。
本当は高校を卒業したらすぐに留学したいのですが、留学から帰ってきた後が不安です。大学に入るにしても入試制度が変わっているし、仕事をするにも就職先が見つかるか分かりません。大学に入ってから休学して留学しようかとも考えましたが、ためらいがあります。
どうしたらよいでしょうか。
はなこれ担当者からの回答
留学先は海外の語学スクールなどでしょうか。海外の大学や専門学校ではない、という前提でお話しますね。
まずは、不安に思われている「大学入試」「帰国後の就職」について掘り下げてみましょう。
大学入試試験について
結論から言えば、留学から帰ってきてからの受験でも大丈夫です。ただし、学びたい語学の中に英語があること、私立大受験に限っての話になります。
私立大には英語のみ、英語+面接、英語+小論文だけの入試を設定している大学があります。
私大の入試は学校独自のものなので、センター試験と大学入学共通テストの切り替わりの影響は殆ど受けません。留学している数年のうちに1教科入試を行う大学が0になることは無いと思います。大学に入ることができればどの学部でもよい、というのであれば、留学後に受験できる学校はあります。
中にはセンター試験(大学入学共通テスト)の英語成績が必要な入試もありますが、英語のみの勉強で済みますから、留学中に対策をしておけば大丈夫でしょう。
もちろん、英語を文法からしっかりと勉強しておくことは必須です。
もし国公立大学に通うことを考えているのであれば、制度変更はさておき「現役生」が有利なので、大学に行く決断をした場合は留学する前の受験をおすすめします。受験科目も多いですし、留学中のブランクは痛手です。
高卒で留学した場合、帰国後に就職できるか…
よほど対人関係に問題があるのでなければ、企業に就職できないということはありません。ただ、苦労はするかもしれません。
現在の制度では、大手企業の殆どは新卒採用という形で若手を採用します。新卒採用というのは、主に4年制大学・短大・専門学校卒業見込みの人を対象としています。高卒後に海外の語学学校に留学したとしても、最終学歴は「高卒」になるので、帰国後に新卒採用の枠には応募できない可能性が高いです。
高卒採用に関しても、企業がハローワークを介して高校に求人票を送り、募集するシステムができているので、在学していない人は入る余地がありません。
つまり、帰国したら「中途採用」という枠に応募し、面接では留学の動機、そこで得た経験やスキルをアピールしなければなりません。
また、「大学に入ってから休学して留学しようかと考えたが、ためらいがある」とのことですが、自分が何をためらっているか知っておくと良いと思います。
何を勉強したいかよく考えましょう
何かに取り組む時、ましてや自分の人生がかかった選択をする時は、怖くなるものです。でも、同時にそれをしなかった時のことを考えてみてください。自分が大して変わらないと思うのであれば、安全だと思う道をとっても良いでしょう。ですが、後々まで後悔が残ると思うのならば、色々なことを調べて、本当に諦めていいのか考えましょう。
高校生の時の進路選択で優先して欲しいのは、「自分の興味のある事・やりたい事を満足するまで学べる」環境に身を置くことです。やりたいことを十分にやりぬき、後悔を残さなければ、その先の未来については「成長した自分」が自信を持って選び取ることでしょう。
今はとにかく「何を勉強したいだろうか」「将来どんな仕事をしたいだろうか」「大学へ行く必要はあるのかな」と、悩んでください。
もし決断がつかないようなら、大学受験に向けた勉強はしておきましょう。
西野コウ
相談のポイント
- 帰国後の受験は私大がおすすめ
- 留学後の就職は留学中の活動が重要
- やりたい事・学びたい事は何なのか、どのような方法があるかよく考えよう