「アルバイトでお金を貯めてから進学したいのですが…」という相談が、時折『みんなの進路相談』に届くことがあります。
ですが、時間には限りがあるもの。折角なら、将来のための勉強と学費稼ぎの仕事を効率的にこなして、貴重な青春時代を思い切り楽しみたいですよね。
そんな皆さんにおすすめなのが“働きながら学ぶ”という選択肢。昔ながらの『新聞奨学生』をはじめ、近年注目を集めている『デュアルシステム』などの“働きながら学ぶ”方法について学び、自分に合った学び方を見つけてみましょう。
大手・全国紙の新聞販売所で、新聞配達などをしながら学校に通う制度です。
卒業まで勤め続けることで返還免除になる無利子の貸与型奨学金に加え、毎月の給与(昇給・賞与あり)ももらえるため、安定した収入が期待できます。
加えて、勤務先の近くに家賃無料の寮などが用意され、まかないの食事が提供される場合もあるなど、衣食住が保証されるのも嬉しいところです。
早朝・夕方の勤務というように、一般的なアルバイトとは異なる時間帯で働きながら学ぶという生活はかなりハードではありますが、学費と生活費の両方を工面できるところがこの制度の大きな利点です。
なお、地域により奨学内容や、給与および待遇面などの条件や設定は異なる場合があるため、詳細は各地区の奨学会に問い合わせてみましょう。説明会も開かれますが、定員になり次第募集が締め切られるため、早めにチェックをしておくことをおすすめします。
以上のようなポイントについて、よく吟味した上で、申し込むかどうかを決めるようにしましょう。
※表内データは東京(首都圏)の場合。他地域については要確認のこと
朝日奨学会 | 産経新聞奨学会 | 日本経済新聞 育英奨学会 |
毎日育英会 | 読売育英奨学会 | |
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勤務体制 | 選択制 Aコース:1日約6時間 Bコース:1日約5時間 (集金なし) |
夕刊配達なし (東京地区の場合) |
集金業務なし (希望者には別途手当を支給) |
選択制 Aコース:1日約6時間 Bコース:1日約5時間 (集金なし) Cコース:1日約4.3時間 (朝刊のみ) |
選択制 Aコース:1日約6時間 Bコース:1日約5時間未満 (集金なし) Cコース:1日約4.5時間 (朝刊のみ) |
奨学金 | Aコース:4年制520万円 Bコース:4年制440万円 上記を最高額として、 学費等の実費を支給 但しAコースは440万円を 最低保障(4年制) |
月額5万円(集金なしは3万円) ※「学費借入金」を利用する 4年制・集金ありの場合の 返済免除最高額は500万円、 集金なしは360万円 |
4年制450万円を最高に、 修業年数に応じて貸与、 免除額内であれば返済不要 |
Aコース:4年制520万円 B・Cコース:4年制440万円 を最高に、学費貸与、返済不要 |
Aコース:4年制520万円 Bコース:4年制440万円 Cコース:4年制400万円 を最高に、年制・コースに応じて 学費を立て替え、 奨学金(学費の返済免除額)内 であれば返済不要 |
給与 (月額) |
A:161,067円 B:136,755円 (早朝手当を含む平均金額、 平成30年4月実績) |
131,600円 (平成31年4月実績・ 集金なしは96,000円) |
133,800円以上 | Aコース:159,432円 Bコース:130,020円 Cコース:126,130円 (月額平均・平成30年10月実績) |
Aコース:176,784円 Bコース:130,056円 Cコース:128,089円 (早朝手当を含む。平成31年4月実績) |
休日 | 4週6休 有給休暇:初年度10日間 |
4週4休 有給休暇:初年度10日間 |
4週6休 有給休暇:初年度10日間 |
A・Bコース:4週6休 Cコース:4週4休 有休休暇:初年度10日間 |
A・Bコース:4週6休 Cコース:4週4休 有休休暇:初年度10日間 |
適用地域 ・連絡先 |
首都圏: 0120-127733 (フリーダイヤル) 北海道: 011-231-2643 名古屋: 052-222-7739 大阪: 0120-417133 (フリーダイヤル) 岡山: 086-244-1678 広島: 082-221-6160 西部: 092-433-5060 |
東京地区: 0120-336-661 (フリーダイヤル) 大阪地区: 0120-35-1051 (フリーダイヤル) |
東京地区: 0120-00-5725 (フリーダイヤル) 大阪・芦屋・神戸・姫路地区/金沢・岡山・広島地区: 06-6450-8691 福岡地区: 0120-45-0020 (フリーダイヤル) |
東京: 0120-098-098 (フリーダイヤル) 名古屋: 0120-214-010 (フリーダイヤル) 大阪: 0120-211-203 (フリーダイヤル) 福岡: 0120-198-151 (フリーダイヤル) |
東京地区(札幌・仙台含む): 0120-430-116~7 (フリーダイヤル) 中部(愛知)地区: 052-211-0037 京阪神(大阪)地区: 0120-430-881 (フリーダイヤル) |
デュアルシステムとは、若年者の実践的で効果的な職業能力開発を支援するために、企業における実習と教育訓練機関における座学を連携させる人材育成システムのことです。修了時にこれらの成績評価を行うことによって若年者を確かな職業人に育てられるという特色があります。
特に、日本版デュアルシステムを導入している専門学校では、働くことがカリキュラムの一部として組み込まれ、実践力を身につけるとともに、労働に対する報酬も得られます。そのため、このシステムをうまく活用できれば、経済的に自立しながらの進学を考えることもできるでしょう。
専門学校への入学時に学費のほとんど、あるいは全てを会社(ホテル)が奨学金として貸与する制度。貸与を受けた学生は、委託生としてホテルで働くことによって、その奨学金を返還していきます。
この制度を設けている学科の多くは、ホテル学科や観光関連の学科ですが、中には医療事務系学科、ペットビジネス系学科、美容ビジネス系学科などのように「○○ビジネス」関連の学科もあります。
委託生は、学校の授業時間以外の朝・夕、または夜にホテルで働きます。寮や食事の支援があるので、初めての一人暮らしでも安全面・健康面において安心です。奨学金の返還は、修業年限で完了するため、就職活動において束縛を受けることはありません。卒業後の進路は自分の意思で決定できます。
2年間のホテルスタッフの経験を通して身につけた社会人としてのマナーや自信は、ホテル業界への就職はもちろんのこと、どんな分野の就職においても評価してもらえるアピールポイントになっているようです。
「ワーキングスタディ制度」は、学校が紹介する職場において、主にアルバイトの立場で働く制度です。時間や時給など、自分の希望に合わせて職場を選べるので、ほかの制度よりも自由度が大きいといえます。
情報誌や求人サイトを通して自力で勉学に支障のないアルバイト先を探すのは、労働時間など条件の面で意外と難しく、時間がかかるものです。しかし、学校が紹介してくれる職場は、過去にその学校の学生をアルバイトとして採用した実績を持つ企業が多く、学校と提携している場合もあるなど、学業と両立しやすい環境が整っており、安心して働くことができます。
学校によっては、自分が目指す分野、職業に関するアルバイト先を紹介してくれるところも。医療・福祉系分野の場合は、上級資格の受験に際して、要件である「実務経験年数」に積み上げられることもあります。
「アルバイト進学制度」は、「ワーキングスタディ制度」と同様に学校がアルバイト先を紹介する制度ですが、学んでいる分野と関連のある職場を学校が紹介する場合が多く、学校で学んだことを実践で確かめたり、スキルアップをすることが可能です。
学校が提携する特定の企業において、「学生社員」や「通学社員」という立場で働きながら通学する制度です。昼間は企業・病院等の社員・職員として勤務し夜間に通学するパターンと、昼間に学校で勉強し夜間に働くパターンがあります。
就業先は有力企業が多く、安定した給与が支給されます。自宅を離れて進学する場合は、ほとんどの人が企業の寮に入居できます。入居できない場合にも住宅補助などを得られるため、経済的な負担は大幅に軽減されます。進級時や卒業時の祝い金が支給される場合もあります。ほかにも、健康保険など各種社会保険に加入するなど、社員として安定した立場で働けます。
専門学校で学ぶ内容と就業先の職務内容が関連している場合は、職場での疑問を学校で解決し、学校で学んだことを職場で実践できるメリットがあります。
職場は、外食チェーンなどの飲食店、社会福祉法人、病院、ホテル、ドラッグストア、幼稚園や保育園など。卒業後はその企業に継続して就業することもあります。もちろん、退社して別の会社に就職することもできます。
専門学校の寮、もしくは専門学校が提携する企業の寮に入居し、昼間は通学して専門学校で授業を受け、夕方からは職場で働くという制度です。一般向けの賃貸物件や学生寮に比べて住居費が割安で、時給による定期収入が見込めるほか、夕食が支給される特典がある場合も。
学費の負担を軽くする方法の一つに、夜間課程に進学するという選択もあります。
学校により異なりますが、昼間部に比べ学費を半額から7~8割に抑えることができ、昼間はアルバイトなどをして学費や生活費を調達することが可能です。
夜間課程には、夜間のみ講義を受ける「夜間部(第二部)」と、一定範囲内で昼間部の講義を受講できる「夜間主コース」があります。ただし、夜間課程を設置する学校数や学科の種類は、昼間部に比べて少なく、さまざまな条件を吟味する必要があるので、保護者や先生と相談の上で検討してみましょう。
大学や短期大学、専門学校の通信課程で学ぶという選択肢もあります。通信課程は、社会人が仕事をしながら学習するケースが多く、自分のペースで学ぶことができる自由度の高い制度です。
最大のメリットは、学費を安く抑えられること。例えば、通信制大学の正規の課程で学ぶ場合、一般的に初年度納入金は10万~30万円台となり、通学課程に比べるとかなり安価となります(スクーリング費用や教材費が別料金の場合あり)。
デメリットは、「自宅学習」が中心となる学習スタイルであるため、モチベーションの維持が難しいこと。教員の指導を受ける機会も少なく、通学課程に比べて卒業率は低くなっています。
「大学校」を称する教育訓練施設には、専門学校や各種学校などさまざまなものがありますが、ここで説明する「大学校」は、文部科学省以外の省庁、例えば国土交通省や気象庁などが管轄している学校のこととなります。
省庁それぞれの幹部候補生や技術系職員を養成することを目的としているため、入学試験に合格した者は、各省庁に国家公務員として採用され、給与が支給されるしくみになっています。
つまり、大学校に進学する時点で将来の職業を選ぶことになるため、自分の適性と興味などをしっかり見つめた上での進路選択が必要となります。
“働きながら学ぶ”方法については分かったけど、どの制度が自分に合っているのかよく分からない、という人も少なくないかと思います。
ここでは、どうしたら「学費ゼロ」で進学ができるのかを「職種」と「制度」から具体的に示していきます。
東京がミシュランガイドの星の数で世界一になるなど、世界屈指の食文化を誇る日本。それだけに、その担い手である調理師に求められる専門知識や技術は高度なものとなり、調理師養成施設で知識・技術を学ぶことには大きな意義があると言えます。
とはいえ、実習が多く、食材や調理器具、施設・設備などの費用がかかる調理系専門学校の学費は高めになりがちなもの。保護者の負担をなるべく減らす形での進学方法を探ってみましょう。
調理系専門学校では「アルバイト進学」という制度が導入されていることが多くなっています。これは“昼は学校で学び、夜は提携企業で学んだ内容に関連のあるアルバイトをする”という進学スタイルのこと。学生はそれにより学費や生活費を調達します。
さらに、アルバイト先の寮を利用できれば、住居費や食費を抑えることができ、うまくすれば学費だけでなく生活費まで工面することも可能となります。
また、調理系専門学校の夜間課程(1.5年制)に進めば、より多くの時間アルバイトすることができるため、資金調達がしやすくなります。
男女を問わず“おしゃれが好き”で“人をキレイにできる”理容師・美容師を目指す若者は尽きません。
とはいえ、理容師・美容師を目指せる学校の学費について、不安を抱える人が少なくない現状があります。そこで、ここでは経済的な理由で進学を断念することのないように、理容師・美容師を目指すための進路と学費の抑え方について説明をしていきます。
まず最初に、理容・美容系の専門学校の養成課程について見てみましょう。
理美容師の養成課程には、昼間課程(2年制)、夜間課程(2~3年制)、通信課程(3年制)が存在し、後者になるほど学費が安くなる傾向があります。
夜間課程、通信課程であれば、学費を抑えると共に、働きながら学ぶこともできますので、昼間課程にこだわりがなく、かつ経済面の不安がある人にはおすすめと言えます。実際、通信課程の中には、見習いとしてサロン等で働いていることを出願条件としているところもあるくらいです。
また、働きながら学ぶ「就職進学」という制度もあります。これは専門学校と企業の提携による制度で、学生は初めに専門学校と提携している企業に就職をし、働きながら2年制の昼間課程で学びます。
この制度のメリットとして、学校の授業時間に配慮した勤務体制で働ける、給与を学費の一部として充てることができるという点が挙げられます。専門学校の中には「就職進学」コース独自のカリキュラムを設定することで、学費を安く抑えているところもあり、その場合は学費負担がさらに軽くなります。
「就職進学」といっても学校とその提携する企業により、制度の詳細はさまざまです。ですので、こうした制度を利用する際には、さまざまな学校や企業の制度を吟味して、しっかりと納得した上で進路を決めるようにしましょう。
政府による観光立国の推進や2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、ホテル業界では人材確保の気運が高まっています。そのため、ホテルの中には、大学や専門学校などと提携し、ホテルスタッフを目指す学生を経済的に支援するところがあります。それらの制度について、詳しく見てみましょう。
まず挙げられるのは「アルバイト進学制度」です。調理系の同種の制度と同じく、進学先の学校が紹介する提携企業でアルバイトをし、そこで得た収入を学費や生活費に充てる制度です。ホテル業界を目指す学校の場合には、アルバイト先はホテルの場合が多く、そこで働いて得た収入を活用します。
さらに、アルバイト先の寮を利用できれば、住居費や食費を抑えることができ、学費だけでなく生活費まで工面することも可能となります。
ほかにも「デュアルシステム」により、学校がホテルで働く時間を実習として単位認定すると共に、企業が実習に対する給与を支払う制度などを採用する専門学校があります。各学校にどのような制度があるのかを調べてみましょう。
また、ホテル系専門学校の中には、2年制の夜間課程を持つところもあります。一般に夜間課程は昼間課程よりも学費が安くなり、働ける時間も増え、経済的な余裕を作りやすくなりますので、働きながら学ぶことをいとわない人であれば、選択肢の一つとなるでしょう。
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