将来、PAとして働きたいと思っています。 PAについて調べてみたところ、大学に通いつつライブハウスでのアルバイトや音楽系のサークル活動で技術を磨いて業界入りする進路と、専門学校で勉強をして業界入りする進路があるそうですが、どちらの方が有利になるのでしょうか? また、専門学校に進学してしまうと、ライブハウスや音楽フェスの裏方などのアルバイトをする時間はないのでしょうか?
まず、ライブハウスなどでのアルバイトについてお答えします。
大学、専門学校に限らず、学校に通いながらライブハウスや音響会社でアルバイトをしている人は実際にいます。学業との両立は十分に可能ですので、現場の空気や実際の仕事の様子を確かめるために積極的にアルバイトをしていくとよいでしょう。
ライブハウスの音楽の趣向や規模によって、会場の雰囲気や求められる能力は異なります。働いてみたいライブハウスや音楽イベントがはっきりしているのならば、直接問い合わせてみたり、可能ならば実際に会場に足を運ぶようにして、雰囲気だけでも確認してみるのがよいのではないかと思います。
なお、音楽事務所に所属していたり、一定のレベル以上の実力を持っているミュージシャンは、PAや照明などのスタッフを引き連れてライブ活動をする場合が多いため、ライブハウスのアルバイトスタッフが、有名ミュージシャンのPAオペレーションを経験できる可能性はほとんどありません。そのような場では、ライブハウスのアルバイトスタッフは音楽事務所スタッフとのやりとりやカウンター業務など、事務作業を行うことになる場合が多いようです。
次にPAを目指すにあたり、大学と専門学校のどちらの方が就職に有利なのかについてお答えします。
確かに音響や照明の仕事をしている人には専門学校出身者が多いため、専門学校と業界との繋がりの強さが就職の際に有利に働く場合があると言えるのかもしれません。
しかしながら、実際の現場では「どのような進路を通ってきたか」よりも、色々な人と円滑に仕事をしていける人柄の良さの方が重要視されるようです。また、機材の運搬などの力仕事も多いため、肉体的にも精神的にもタフさと明るさが求められるようです。
知り合いのPAに実際の現場の様子を聞いてみたところ、以下のような話を聞くことができましたので、参考にしてみてください。
会社の規模にもよりますが、一般的に音響業界は上下関係が厳しく、下積み期間も長いものとなります。
学歴よりも業界経験の長さの方が評価されるため、高卒で就職して現場で数年間の経験を積んでいる人の方が、専門学校や大学を出てから就職した人よりも、能力・経験共に大分先に進んでおり、立場的にも強くなるそうです。
今回、話を聞かせてもらったのは、ライブハウスPAを経て音響会社に就職した経歴を持っている方ですが、勤続9年目でも上下関係の中ではようやく真ん中くらいで、駆け出し扱いされることも珍しくないということです。歳が同じでも、高卒で仕事を始めている人には逆らえないそうです。
そのような業界独自の事情はありますが、だからといって、高校卒業後すぐに業界入りを目指すのが一番良い進路だというわけではありません。
専門学校には、体系的に幅広い知識を学べるだけでなく、最新の音響機器を扱えたり、学校側が提供する就職支援サポートを受けられるというメリットがあります。また、同じ進路を志す友人同士の人脈を作ることもできますので、まったくの未経験から業界に足を踏み入れられるのか不安に感じている場合は、特にメリットが大きいでしょう。
大学も同様で、入学後の進路変更がしやすいというメリットを活かし、音響以外の分野への就職の可能性を残していくことができます。音楽、舞台系や音響工学系など、音響に関連する分野の大学へ進み、日々の授業をこなしながらライブハウスでアルバイトをするという選択もありなのではないかと思います。
2014年07月更新
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