私の父は「学歴は将来必ず大切になるから、浪人してでも一流の大学に入れ」と日頃から言っています。ですが、高校の先生は「大学入学後は本人の努力次第になるからどの大学に入っても同じ」と言っていました。 どちらの意見が正しいのでしょうか? 私は美術系の大学を受けるつもりなのですが、もしすべり止めの大学に受かって、学歴が上になる第一志望の大学に落ちてしまった場合は、浪人してでも第一志望の大学を目指すべきなのでしょうか?
あなたが目指す職業によって、学歴が重要になってくるか、こないかは変わってくると思います。
あなたは美術系の大学を目指されているとのことですが、将来、デザイン系の職業に就くことを目指されているのでしょうか。それでしたら、学歴はさほど影響しないと考えても良いと思います。
デザイン事務所によっては特定の美術大学の卒業生でないと採用しないところもあるという噂は聞きますが、一般的にデザイン系の社員を採用する際には、学歴よりも応募者の提出した作品や技術力、人柄などが評価されて採用、不採用が決まることになりますので、学歴はほとんど影響しないと考えて良いと思います。あなたの学校の先生は、それを踏まえて「進学後の努力次第」と答えたのだと思います。
ですが、デザイン系などのように、応募者の能力を端的に計れる指標がない職業の場合は、学歴が重要になってくる場合があります。
特に応募者が殺到する大企業や人気業種の企業などでは、学歴や取得している資格によって書類選考が行われる場合もあるようです。たとえば、テレビ局や大手の出版社などでは、新卒採用の際に大学卒以上という学歴条件をつけていることが多くなっています。
ただし、これはあくまで応募者の能力を計る指標が少ない新卒採用時の話で、ある程度の実績を積んでいることが前提となる転職時には当てはまらないことが多いと思います。
なお、あなたのお父様の世代では、現在よりもずっと学歴が重視される傾向が強く、民間企業内でも学閥といわれるものが存在していて、特定の大学を卒業している方が、昇進が早くなるということもあったと思われます。それもあってお父様は学歴が重要だと考えられているのでしょう。
ですが、現在ではそのようなことも大分少なくなり、学歴よりも資格や能力の方を重視する企業が増えてきています。ですので、昔ほど学歴を気にしなくても良いと思いますよ。
2008年09月更新