中医学のことを調べていたときに“国際中医師”という言葉を耳にしたのですが、“国際中医師”とはどういう資格なのでしょうか?
「国際中医師」とは、中国政府が「中医師」(中国の医学を専門とする医師)のきちんとした国際基準を確立しようという目的で作った資格です。「中医師」の資格は、中国の医薬系大学を卒業して国家試験に合格すると与えられます。しかし中には、海外から中国に来て少し中医学を学んだだけで、自分の国へ戻って診療をし、その結果トラブルを起こすケースも多発しているそうです。「国際中医師」は、そうしたことを防止するために始められた制度だといわれています。
日本でも毎年試験が行われていますが、受験資格としてある程度の中医学の履修経験・臨床経験が定められているので、すでに医療の仕事に従事している人が受験しているようです。なお、日本では、まだ「中医師」の資格は認められていないので、実際に医療行為を行うには、「医師」や「薬剤師」など他の資格をとる必要があります。(マツカワ)
2007年06月更新