私は戦争・平和・飢餓などといったことにすごく興味があります。そして、将来は人のために働ける仕事をしたいと思っています。 国際連合は紛争とか飢餓などに苦しんでいる人々の助けをしていると聞いたんですが、本当にそうなんですか? 主にどういう活動をしているのか知りたいです。
国際連合(国連)とは、自らの意思で加盟した主権国家によって構成される国際機関です。主権平等の原則のもとで、紛争、開発、環境、人権など、人類が抱えるあらゆる問題を解決するために活動しています。ユネスコや世界保健機関といった専門機関などもあります。
ですので、“国連は紛争や飢餓などに苦しんでいる人々の助けをしているのか”という質問に対しては“Yes”です。しかも、“さまざまな関わり方” で、です。各国の間の利害を解決するために話し合いをする、PKOで他国に派遣される、人命を助けるため医療活動をする…etc。
ところで、あなたにとって“人のために働ける仕事”とは、どんなイメージでしょうか。
もし、問題が起こっている現場で実際的な活動をしたいのであれば、国連に限らず、青年海外協力隊やNGOに参加するといった方法でも可能だと思います。ですが、国際的な問題に対し、政策的な指針をうちだし各国にはたらきかけるというようなことは、やはり国連の役割だと考えられます。
国連の職員になるには試験があります。その試験に合格し、さらに国際的に活動していくことを考えると、言語能力を高めることはもちろんのこと、国際的な問題に関する知識や異文化への理解もかなり高いレベルで求められます。理念にもとづいて活動することが原因でふりかかるであろう危機にたちむかう強い信念も必要でしょう。
今から、いろいろな活動をできる限りやってみてはどうでしょうか。“人のために働く”ことを実際にやってみることで、将来像を具体的に考えることができるのではないでしょうか。日本国内であっても、たとえば募金をよびかけるようなボランティアなど、国際的に貢献できる活動は多数あります。“どこ” でやるかよりも、“どんな関わり方” でやりたいか。まずは、それを考えることが大事だと思います。(すずき)
2006年05月更新