将来、システムエンジニアやネットワークエンジニアになりたいと思い、情報系の専門学校に進学しましたが、いざ入学してみると、コンピュータ関連の勉強以外に、よく分からないビジネスマナーの授業まで受けなければなりませんでした。 これなら大学の方が専門的な勉強ができるのではないかと思い、専門学校を中退して大学に進学することを考えています。 ですが、勉強はあまり得意でなく、卒業した高校も偏差値的には平均程度の高校でした。 高校と同じくらいの偏差値の大学なら合格できそうに思えますが、実際のところはどうなのでしょうか。
高校受験生と大学受験生とでは、属する集団の性格や能力が異なるため、それぞれを偏差値で比較することには意味がありません。
分かりやすく言えば、勉強が得意か不得意かは関係なく無作為に100人を集めた集団と、勉強が得意な人だけを集めた100人の集団に同じテストを受けさせた場合、真ん中の順位である50位の成績を取った人の点数は後者の集団の方が高くなるということです。
前者の集団は高校受験生、後者は大学受験生に相当しますので、仮に高校受験で平均的な順位(50位)を取れた人でも、大学受験ではかなり下の順位になる可能性が高いのです。
ですので、卒業高校の偏差値と同じくらいの偏差値を持つ大学は、あなたにとっては難易度が高い大学となってしまいます。
もし、あなたの現在の学力で志望大学に合格したいのであれば、相当に気合いを入れて勉強していかなければならないでしょう。
ただ、私立大学であれば入試科目数が限定されているため、必要最低限の教科に集中して勉強することで短期間で成果を挙げることも不可能ではありません。
予備校などを利用することも考慮に入れて、効率的に勉強していくことをおすすめします。
とはいえ、それでも一般入試での合格がおぼつかないことはあると思います。
そのような場合は、AO入試や推薦入試のような学科試験の配点が低い入試方式を利用して受験していってもよいと思います。
大学入試の入試方式については、進路ナビのコラム「大学入試の基礎知識」にまとめてありますので、参考にしてみてください。
また別の方法として、現在通っている専門学校で専門士の称号が取れるようなら、それを利用して、専門学校卒業後、大学の3年次に編入学するという方法もあります。
性に合わないと感じているようですが、専門学校で学べるビジネスマナーなどは、社会に出た後にきっと役立ちますので、入学金や授業料の元をしっかりと取ってから大学に進んでもよいと思います。
専門学校卒業後、大学に編入学ができるのかどうかについては、専門学校の先生に確認してみるとよいでしょう。それと同時に、志望大学の志望学部で、例年、編入学の募集が行われているかどうかもチェックしておく必要があります。
編入学についても進路ナビ上に情報コラム(編入学ってなに? 大学編入・大学院入学のススメ)がありますので、参考にしてみてください。
まとめると、あなたが選べる選択肢は二つあると言えます。
一つめは専門学校を中退して大学受験をする方法。
この場合、一般入試だけでは合格がおぼつきませんので、AO入試、推薦入試なども併用していくようにしましょう。
オープンキャンパス参加がAO入試エントリーの条件となっている場合もありますので、進路ナビのオープン キャンパス検索を利用して、志望大学のオープンキャンパスを探し、参加してみることをおすすめします。
各入試方式の出願条件や入試科目などの情報も集められるので、オープンキャンパス参加は必須と言えるでしょう。
二つめは専門学校卒業後、大学の同系統の学部に編入学する方法。
専門科目以外に英語の勉強も必要となりますが、コンピューター関連の技術者には英語力も必要(海外の技術資料を読むため)ですので、どちらの勉強も無駄にはならないでしょう。
また万が一、編入学に失敗した場合でも専門学校卒業という学歴を得られるのも魅力です。
どちらを選ぶのかはあなた次第ですので、自分でも色々と調べて進路を決めてみてください。
2016年04月更新