最近、宇宙物理学に興味を感じるようになり、物理学関連の学部に進みたいと考えています。 ですが、履修科目選択の時点では物理にそこまでの興味がなく、数学があまり得意ではないという理由から、生物を選択してしまいました。 基礎的な素養なしに、いきなり大学で物理を学ぶのは難しいだろうと思い、参考書等を買って独学しようかと思うのですが、現実的には厳しいでしょうか?
自発的に参考書を買って解いていく気持ちがあるならば、物理の独学は可能です。
独学とはいっても、現在はインターネットで、各大学が授業を無料で公開している時代です。
私はウォルター・ルーウィン教授の物理学を本で読みました。NHKの「MIT白熱教室」という番組でも取り上げられた「奇想天外、抱腹絶倒のエンターテイメント講義」で知られる名物教授です。一度、調べてみることをおすすめします。
宇宙物理学ですと、高校生のうちに古典力学(ニュートン力学とマックスウェルの電磁気学)を押さえておけば大丈夫です。選択科目で選べる以上、高校に物理の先生もいるでしょうから、受験のことも含め相談してみるとよいでしょう。
大学では、ニュートン力学を拡張した相対性理論と、量子力学を学ぶことになるはずです。
あなたは、不可能か可能か、という点が気になるようですが、大学に進学した後、研究を進めるためには、「まずはやってみて可能かどうかを調べる」という態度が求められます。
それはおそらくかなり孤独を伴う作業になるでしょう。ですので、自分で考え抜くという経験を高校物理で得られれば、それは大きな武器になります。
数学の得意・不得意は、物理学者にもあります。ですので、物理学者が数学者の手を借りることもあります。最も必要な資質は、目の前の自然現象を見つめる好奇心と、物理学を再度目の前の自然に照らし合わせることのできる感性です。
また、科学を突き詰めていくと、最後は一つに収束していくので、物理学以外でも物理の知識は必要になってきます。
希望の進路に進めるよう頑張ってください。
2014年11月更新