入学後すぐに高校を自主退学して、翌年、進学に有利な別の高校に入り直すことはできるでしょうか。 また、それにかかる学費を育英会の奨学金でまかなえないでしょうか。
過年度受験が可能かどうかは、志望高校の規定によります。
「日本国内の中学校を修了見込みの者(もしくは修了者)」などと募集要項に書かれているのであれば、過年度生でも受験できる可能性は高いと思いますが、実際にどうなのかは高校側に確認してみないと分かりません。
また、受験できた場合でも、面接などの席で退学理由について聞かれることになると思われますので、試験官を納得させられるだけの理由がないと、入学選考の際に不利になる可能性があります。
人間関係のトラブルなどのネガティブな理由で退学を決めた場合はもちろん、退学を決意するのが早すぎるという点もマイナス要素になります。折角入学させても、また同じことを繰り返すのでは、と高校側も警戒するからです。
それらを考えるならば、入学直後の中退は避け、2年次からの編入などを目指してみてもよいと思います。
何にせよ、まずは親御さんに相談してみることです。
未成年ということもあり、退学にせよ、過年度受験にせよ、親御さんの了解なしでは実行することはできません。親御さんに、なぜ今の高校ではダメなのか、をよく説明して、納得してもらい、サポートしてもらえることが決まってから、具体的な方策について考えていけばよいと思います。
奨学金についてですが、旧育英会の高校向け奨学金は、地方自治体に移管されています。都道府県毎に相談窓口が用意されていますので、支給条件などについて確認してみてもよいでしょう。
他にもあしなが育英会など、民間の奨学金制度が存在していますが、保護者を亡くしている生徒、などの条件がついていることが多いため、利用できない可能性が高いと思われます。
なお、奨学金を利用する際も、基本的に親御さんの了解が必要となりますので、親の反対を押し切ってでも……という選択は、現実的ではないことを理解しておくとよいでしょう。
2013年09月更新