舞台美術家とは具体的にどのような仕事をしているのですか? また、舞台美術家になるための進路や、必要となる資格についても教えてください。
舞台美術家は、演劇などの脚本を元に、作品の持つイメージを観客により良く伝えるための舞台装置や衣裳をデザインしていく職業です。舞台装置もしくは衣裳のどちらかを専門とする場合は「舞台装置家」や「舞台衣裳家」と呼ばれます。
舞台装置も衣裳も舞台芸術の演出の一部としてデザインされるため、完成までには演出家や監督などのスタッフとの繰り返しの打ち合わせが必要とされます。
舞台美術家の仕事の幅は広く、デザインから実際の製作発注、製品のチェック、劇場への仕込みや微調整などまで担当していくことになります。
舞台美術家になるのに特別な資格は必要ありません。
舞台美術家になるためには、美術・演劇系の大学や専門学校で舞台美術や演劇の勉強をした後に、舞台美術の会社のデザイン部や劇団に入ったり、フリーの舞台美術家に弟子入りするなどして現場経験を積み、人脈を広げていって、舞台美術家として認めてもらう必要があります。
ただし、舞台美術家を目指すための進路は、どれも狭き門となっている上、修業期間も長くなることが多いため、舞台美術家への道は厳しいものとなっています。
2009年08月更新