看護師を目指す場合、看護大学に進学するのと、看護専門学校に進学するのとでは、どちらが良いのですか。
あなたが将来、どのような看護師になりたいのか、によって選ぶべき進路は変わってくると思います。
看護大学に進学した場合、修業期間は4年間と看護専門学校よりも1年長くなりますが、その代わり、大学卒業の時点で看護師に加え、保健師の国家試験受験資格をも得ることができます。さらに助産師養成課程を設置している看護大学であれば、助産師国家試験の受験資格を得ることもできます。また、看護に関する理論的な勉強ができることに加え、大学ならではの一般教養や広い視野を身につけることもできますので、将来、師長(看護師が看護婦と呼ばれていた時代の婦長に当たる役職)などの管理職についた場合に、大学で学んだことを活かせる場合も多いと思います。
看護専門学校に進学した場合、大学よりも実践的な内容の授業や実習を受けられることが多く、修業期間も3年と短いため、できるだけ早く専門知識や技術を身につけて臨床現場に出たいという人にはこちらの進路の方が向いていると言えます。また、修業期間が短い分、学費が抑えられる傾向がありますし、入試の難易度も大学より低い場合が多いため、専門学校の方が大学より進学しやすくなっています。
ですので、あなたが看護師以外に保健師や助産師にも興味を持っていたり、将来、師長を目指したいと思っているのであれば看護大学の方が合っているでしょうし、なるべく早く現場に出て実務経験を積んで行きたいと思っているのであれば、看護専門学校の方が合っていると思われます。
看護師として働く場合、どのような看護師になりたいのか、を考えて、進路を決めていくことをおすすめします。
【追記(2012年4月)】
以前は、すべての看護大学で保健師・看護師統合カリキュラムが採用されていたため、看護大学を卒業することで看護師国家試験受験資格と保健師国家試験受験資格の両方を取得することができました。
ですが、保健師助産師看護師法の改正により、保健師・看護師統合カリキュラムの採用を取りやめる看護大学が出てきたため、現在では、すべての看護大学で、看護師国家試験受験資格と保健師国家試験受験資格の同時取得が可能であるとは言えなくなってきています。
事前に志望大学から学校資料(大学案内)を取り寄せるなどして、取得可能資格について調べておくようにしましょう。
2012年04月更新