今回は、「メンタルフレンドシップアドバイザー」制度である。
不登校生・中途退学者のケア体制の確立、心の触れ合いを重視するため、
大学院心理学科の学生にボランティアをお願いした制度である。
明治学院大学と大正大学との2大学院でスタートした画期的な試みであった。
本制度を、2回に分けて紹介する。
背景には、
〇先生不信で不登校や中途退学をした生徒に対して、
「いつでも相談してね」といっても「はい」とはならない。
〇教員は、良かれと生徒指導をした結果、
保護者からの要望・苦情に、どのように接するべきか、
生徒の距離感に戸惑うなか、年齢の近い、教師でもない、カウンセラーでもない
生徒にとって親しみやすいお兄さん、お姉さんのような存在が必要である。
〇心理学科在籍の大学院生は、現場の教員が不足している
科学的に心や行動を分析する理論と実践を学んでいる。
以上のことから、導入したと受け止めている。
週1回4時間カウンセリングルームでカウンセラーの指導のもと、
生徒たちのお姉さん役を果たしていた(いずれも女子学生)。
一日の活動を毎回記録票に記載して、生徒からの相談があった場合には、
「傾聴することに心がけ、指導を避けて」の活動であった。
将来は、メンタルフレンドシップアドバイザーとして家庭等に派遣したい。
また、大学院に対しても、本校での活動を
大学院での単位としても認定されるよう働きかけていた。
高校と大学院との連携ができれば、開かれた学校づくりの一層の推進となる。
外部の力をお借りしながら、相談体制や相談機能の充実を図り、
生徒はいつでも「私をサポートしてくれる先生がいるんだ」という
安心感をもって学校生活を送れるようにした。
K高校が目指した「学校」を「楽校」にする重要な要素であった。
【プロフィール】
日本大学商学部准教授
1985年より東京都立高校に勤務
北地区チャレンジスクール(現・桐ヶ丘高等学校)開設準備室 教諭、
北地区総合学科高等学校(現・王子総合高等学校)開設準備室 主幹教諭、
晴海総合高等学校 校長 等を経て、2023年より現職
