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20年入社 高卒初任給、4年連続プラスで最高に

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 民間シンクタンクの産労総合研究所(東京・千代田)の調査では、2020年入社の高卒初任給の平均は4年連続で前年比プラスとなり、16万9687円で過去最高だった。電機大手などで若手人材を囲い込む動きが鮮明だ。一方、コロナ禍で足元の採用活動に支障が出ており21年春採用に不安の声も上がっている。
 産労総合研究所の企業調査(355社回答)によると、20年に一律で高卒初任給を決めた企業の平均額は19年比0.71%増の16万9687円で、比較可能な1989年以降で最高額だった。大卒の初任給(一律で決定)は0.50%増の20万9014円で、高卒の伸び率が大卒を上回った。
 日立製作所は19年に高卒初任給を1500円上げ、20年はさらに2倍の3千円を上乗せして16万8千円となった。同社で処遇制度が変わった04年以降で最高額だ。20年と21年は各約50人の高卒が入社する予定。「人材獲得の競争相手が同業以外にも広がっており、初任給でリードする必要がある」(同社)と判断した。
 他業界との競争が激しい電機大手では、高卒初任給の上げ幅が、給与の底上げを示すベースアップよりも高い場合が増えている。電機連合の今春の労使交渉では、高卒初任給は3千円の増額、ベアは1千円で妥結した労組が多かった。
 初任給を上げた理由について、調査では65%の企業が「人材を確保するため」と答えた。日本総合研究所の調べでも、全国1千社の約8割が「若者の人手が不足している」と回答するなど「若手不足」が深刻だ。人数が多い中高年のコストを早期・希望退職で削り、若手の給与に原資を配分する企業も増えている。
 しかし高卒採用にもコロナ禍が影を落とす。4~5月の企業の学校訪問が実施できず、情報提供が十分にできないなどの支障も出ている。今年は1カ月遅れの10月に選考が始まるが、「21年春卒は必要な人材確保が難しい」(食品メーカー大手)という声もある。