「残念な人」筆者・大阪国際中学校高等学校 橋本光央

今回は、私が苦手としている人の話です。
なぜ苦手かというと、その人は他人の悪口しか言わないからです。
話し好きなので絶えずしゃべっているのですが、その9割が悪口なのです。
特定の誰かに対して悪口を言うわけではなく、誰彼かまわず、
少しでも気に入らないことがあると悪口を言い続けるのです。
耳にするだけで気分が悪くなってしまいます。
でも、仕事はできるのです。
だから、自分と異なる考えの人を全否定して、自分の意見を通そうとする。
それも、直接的にその人を悪く言うのではなく、周りの人にその人の悪口を吹き込み、

存在を貶める雰囲気を作って、排除しようとする。そんな人です。

おそらく、学生時代は成績優秀で中心的存在として、ちやほやされていたのでしょう。

そのため「相手を思いやる心」を育てることができなかったのでは。
「自分が、自分が」の思いが強く、
相手を理解しようとする気持ちを育むことができなかったのではないでしょうか。
だから、少しでも自分の考えと違っている人を全否定してしまうのです。
なぜなら、自分の思い通りに事が進めば「気持ちいい」から。
能力は高いのに、極めて残念な人と言うしかありません。

では、そんな「残念な人」を生み出さないために何が大切なのか。
そのために必要なのは、学生生活を成績等の数字だけで評価するのではなく、
一人ひとりの人を見て育てる、そんな教育に違いありません。
そして、そのために今、日本の教育においてしなければならないことは……。

『徳育の目的』
○教育基本法では第一条において教育の目的を、
「人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として
必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成」と定めている。
そして第二条においては、教育の目標を知・徳・体の調和のとれた発達を基本に、
自主自律の精神や自他の敬愛と協力を重んずる態度、自然や環境を大切にする態度、

日本の伝統・文化を尊重し、国際社会に生きる日本人としての態度の養成と定めている。

これを「とても大切」という認識をもって、
学校教育に取り組んでいかなければならないと考えます。
だって私は、他人の悪口ばかり言い続けるような生徒を、育てたくはありませんから。

【プロフィール】
1989年より大阪北予備校に勤務、
2007年より大阪国際学園に勤務。
橋本喬木・天野大空のペンネームにてショートショートを執筆。
光文社文庫『ショートショートの宝箱』シリーズ等に作品を提供。
https://yomeba-web.jp/special/ss-cam5/