福本莉子さん直筆サイン入りインスタント写真を1名様にプレゼント!

Riko Fukumoto profile

2000年11月25日生まれ。大阪府出身。2016年に開催された「第8回『東宝シンデレラ』オーディション」にて、グランプリ・集英社賞(セブンティーン賞)をW受賞。以降、映画「のみとり侍」(18年)、「センセイ君主」(18年)、「屍人荘の殺人」(19年)、「思い、思われ、ふり、ふられ」(20年)、「しあわせのマスカット」(21年)、「君が落とした青空」(22年)、「20歳のソウル」(22年)、舞台「魔女の宅急便」(18年)、「お勢、断行」(22年)、テレビ「僕の初恋をキミに捧ぐ」(19年/EX)、「パパがも一度恋をした」(20年/THK・CX系)、「歴史迷宮からの脱出~リアル脱出ゲーム×テレビ東京~」(20年/TX)、「夢中さ、きみに。」(21年/MBS)、「消えた初恋」(21年/EX)、「昭和歌謡ミュージカルまた逢う日まで」(22年/NHKBSプレミアム)などに出演。待機作には、映画「今夜、世界からこの恋が消えても」、舞台「アルキメデスの大戦」などがある。

「君は月夜に光り輝く」などを輩出した電撃小説大賞の2019年受賞作品でもある「今夜、世界からこの恋が消えても」が、ついに実写映画化!眠るとその日の出来事をすべて忘れてしまう実在する難病「前向性健忘」を患ったヒロイン「日野真織」を福本莉子さん、そんな彼女を献身的に支えるも、自らも大きな秘密を隠し持っている「神谷透」をなにわ男子の道枝駿佑さんが演じる話題作です。原作の小説は、冒頭からは全く予想できない衝撃の展開とその先に待つ驚きの結末が話題となり、日本国内だけにとどまらず韓国や中国でも大ヒットを記録しています。

今回は福本莉子さんを訪ね、ご自身や作品のお話をうかがうとともに、高校生のみなさんへの応援メッセージをいただきました。

映画「今夜、世界からこの恋が消えても」

脚本を読んだ感想を教えてください。

まず先に、原作の小説を読みました。新幹線で読んでいたのですが、読みながら号泣してしまいました。その後も、役作りのために原作を何度か読み直したのですが、結末を知っていても涙が止まらなくなるくらい感動する物語です。脚本もとても素晴らしいので、日野真織という役へのプレッシャーも感じましたし、頑張らなきゃなっていう気持ちになりました。

演じるのが難しかったシーンはありますか?

道枝駿佑さん演じる神谷透くんに嘘の告白をされて、翌日に付き合う条件を3つ言うシーンが難しかったです。「私のことを本気で好きにならないこと」という条件があるのですが、これは真織が前向性健忘を患っていることを知らない人からしたら理解しがたい内容だと思います。そのセリフをどのように言うか悩みました。

真織が男の子慣れしている感を出すのも、暗い雰囲気を出すのも違うと思ったので、声のトーンや話し方などは三木監督と何度も相談しながら演じました。

「日野真織」という役を演じるのに意識した部分はありますか?

真織は眠ると記憶を失ってしまうので、透くんとデートをする日も、朝起きてからまず日記と手帳を読んで、透くんという人物を知るところから始まります。毎回初めましてという気持ちで透くんと会うので、演じる時も心をリセットするように意識していました。そういった部分では、クランクインした頃の方が演じやすかったです。道枝さんとは共演したことがあるのですが、真織と透として会うのは初めてだったので、この感覚を大事にしていました。前半は自然とその感覚を持つことができたのですが、後半は難しくなっていきましたね。撮影が進んでいくにつれて現場にも慣れて共演者の方とも仲良くなり、それでも真織は初めましての気持ちを忘れてはいけないので、自分と真織との気持ちのギャップに苦しみました。

共演の道枝駿佑さんの印象を教えてください。

道枝さんのことは、以前ドラマで共演させていただいたことがあったので知っていました。透くんを道枝さんが演じると聞き、とても役に合っているなと思いました。原作に「苦労してるのに曲がってない。(中略)苦労した人は大体が卑屈になったり、意地悪になったりするんだって。でも君は優しい。すごく。とても、すごく」という透くんに向けられた言葉があります。道枝さんも誰にでも分け隔てなく優しくて、そういった部分からも透くんらしさを感じることができました。

デートシーンはどのように撮影したのですか?

デートシーンはアドリブでした。おみくじを引くシーンは凶を引くと台本に描かれていたのですが、本番では透くんが大吉を出したのでそのシーンは大吉のまま撮影しました。ボートに乗っているシーンは、2人で行ってこーい!という感じで送り出されて、監督は対岸にいたのでとても遠かったです。一応対岸とのやり取りのために無線を置いていたのですが、ほとんど聞こえなくて(笑)。結局ボートから対岸に向かって「どうでしたかー!」「なんですかー?」などと大声でやり取りをしながら撮影していました。自分のスマホで撮影をするシーンもあり、難しかったのですが自分なりにかっこよく撮ることを意識して撮影しました。その映像を見て監督が「すごく上手に撮れていたよ」と言ってくださってとても嬉しかったです。スマホで撮影するときは、自分で撮るほかにわたしがスマホを持ってそのスマホを監督が動かす撮影の仕方もありました。また、監督がカメラマンになってわたしが後ろでセリフを言うなど、いろいろな撮影方法があり新鮮でした。

福本さんのスマホにはどんな写真がありますか?

ご飯を食べに行ったときの写真や自分で作った料理の写真が多いです。空も好きで、昔は空の写真をよく撮っていました。

日野真織はどんな人物ですか?またご自身と似ている部分はありますか?

記憶障害のヒロインと聞くと、か弱いイメージを抱くかもしれませんが、実際はとてもタフな女の子だと思っています。真織は毎朝記憶がリセットされてしまうので、その日あったことを日記に残し、早起きをしてその日記を読み返します。その上で今まであったことを全部頭に入れて、周りからは普通に見えるように演じているのです。こうしないと真織は生きていけないのですが、根気がないとできないことだと思います。そんな状況でも真織は透くんから告白されて「こんな状態でも何か新しいことが出来ないか頑張ってみよう」と考え、その告白を受け入れます。記憶障害でも新しい世界に飛び込んでいく真織は強くてかっこいい女の子だと感じます。

わたしは1日休みがあるとしたら、ジム→マッサージ→美容室など1日にできることを目いっぱい詰め込みます。自分で自分を追い込むような性格をしているので、そういう意味では真織のタフな部分は似ているのかな、と思います。

撮影中に日記を書いていたそうですが、普段から日記は書いているのですか?

撮影中は、わたし目線とわたしが真織になっているときの真織目線の2つの日記を書いていました。真織目線の日記に書いたことを役作りのヒントにしたり、わたし目線の日記は現場で起きたことなどを書くようにしていました。

撮影に入る前にも日記を書いていた時期がありました。今は毎日書くことはしていませんが、残しておきたいことがあった日は書くようにしています。

福本莉子

高校時代の福本さんはどんな生徒でしたか?

大阪の女子高出身なのですが、ご想像の通りうるさいんです(笑)。毎日コントのような日常を送っていて、周りの友達がボケるのでわたしはひたすらツッコんでいました。休み時間は友達としゃべったり、あとは食堂に行くことが多かったです。高校生の頃はなんだかお腹が減っていることが多くて、事あるごとに食堂に行ってパンやアイスを買ったりしていましたね。

高校時代の忘れられない思い出はありますか?

わたしは第8回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリをいただき芸能界に入ることになったのですが、当時オーディションを受けていることを高校の友達には知らせていませんでした。そのため、わたしがグランプリをいただいたことを友達はニュースで知ることになり、みんなとてもびっくりしていました。受賞した翌日にテレビ出演があり学校を休んだのですが、その間に友達は、受賞したからすぐに高校を辞めて東京に行ってしまうのではないかと勘違いしてしまったようです。受賞の翌々日に学校へ行くと黒板に「莉子おめでとう!」と書かれていて、さらに友達から手作りのアルバムをもらいました。とても嬉しかったのですが、わたしは辞めるつもりはなかったので何とも言えない気持ちになりました(笑)。その高校は3年間きちんと通って卒業することが出来ました。1度卒業しかけましたが(笑)、とても良い思い出です。

真織は周りに支えられて日々過ごしていますが、福本さんは周りの方に支えられていると感じることはありますか?

本当に皆さんがいないとやっていけないと思っています。マネージャーさんはもちろんですが、いつも衣装やメイクに勇気をもらって演じることが出来ているので、衣装さんやメイクさんにも感謝しています。記憶がないと人は生きていけないのだろうかと考えたことがありますが、記憶がなくても真織のように支えてくれる人がいれば生きていけるんだと思います。いつでも相談できる友達がいて支えてくださる皆さんがいるということは当たり前ではないのだということを、この役を通して改めて感じました。

現在21歳ですが、20代前半はどんな風に過ごしたいですか?

ドラマにもまた出たいですし、舞台もやりたいし、健康に気を遣って運動も続けていきたいし、これからもやりたいことを目いっぱい頑張っていきたいです。

高校生に向けて応援メッセージをお願いいたします。

高校生の皆さんには一瞬一瞬を大切に、今を一番楽しんでいただきたいです。わたしは高校1年生の頃が人生で一番楽しかったですね。何も考えずにはしゃいでいました。今はコロナなどもあって以前のようには過ごせなくなってしまったところもありますが、それでも人生一度きりなのでぜひ楽しんでください。高校3年生は今が受験の山場という方も多いと思いますが、悔いの残らないよう頑張ってください。応援しています。

●ヘアメイク 伏屋 陽子(ESPER)
●スタイリスト 道端 亜未
●撮影 佐々木 まりあ

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