Suzu Hirose Profile 1998年6月19日生まれ、静岡県出身。2012年「ミスセブンティーン2012」のグランプリに選ばれ、モデルとして芸能界デビュー。13年にTVドラマ「幽かな彼女」で女優デビューを果たした後、映画、ドラマ、CMなど多彩な活躍ぶりを見せる。16年、「第40回日本アカデミー賞」において、映画「ちはやふる -上の句-」で優秀主演女優賞を、映画「怒り」で優秀助演女優賞をダブル受賞。さらに、一年で最も活躍した将来有望な俳優に贈られるエランドール賞新人賞をも受賞するという快挙を成し遂げる。17年8月公開のアニメ映画「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」のヒロイン・及川なずな役での声の出演も決定しており、今後の活躍が最も期待される女優の一人。 広瀬すずオフィシャルTwitter 広瀬すずオフィシャルInstagram 広瀬すずオフィシャルTwitter 広瀬すずオフィシャルInstagram 2012年のデビュー以来、多彩な活躍ぶりから、まさに時代の寵児とも言える存在感を放っているのが女優・広瀬すずさんです。今夏に公開を控えるアニメーション映画のヒロイン役が早くも大きな話題となるなど、ますますの活躍が期待されています。今年の3月に高校を卒業したばかりの広瀬さんを訪ね、これまでの進路ストーリーと、同年代の高校生のみなさんに応援メッセージをいただきました。 女優を目指されたきっかけについて教えてください。 雑誌『Seventeen』の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン2012」のオーディションに受かったことがきっかけでした。姉のアリスが同じ雑誌の専属モデルとして先に芸能界デビューしていたこともあり、その影響が少しはあったのかもしれません。 実際に女優デビューしての感想はいかがですか? 最近はとても楽しくて、女優になって良かったなと思えるようになりました。実は、芸能界に入った当初は、このお仕事は合わないかも、と思うこともありましたが、断る勇気もなくて、流れに流される感じでした。けれども、お芝居を始めて、いろいろな作品に出させていただけるようになると、女優のおもしろさが分かるようになってきました。 小学校、中学校時代の思い出を挙げてください。 小学生の頃は男の子っぽいノリでした。中学生になると芸能関連のお仕事が入ってくるようになりましたので、同級生たちとはしゃぎ回るようなことは次第に減ってしまいましたが、活発でした。楽しいことだけを求めて生きている、そんな感じでした バスケットボールに本気で取り組んでいたそうですが、何かエピソードを聞かせていただけますか? バスケットボールを始めたきっかけは、姉のチームに人数合わせで入れられたこと。断ることもできず、これまた流れに流される感じで(笑)結局、小学2年生から中学3年生までの8年間続けることになりました。結構強いチームで、小学校6年生の時には東海地区の大会まで勝ち進んだこともあるんですよ。 中学生の時もチームメンバーはほとんど変わらなかったので、強かったほうだと思います。サバサバした女の子たちばかりで、一緒にお祭りとかに出かけて大騒ぎしていました。その後、中学2年生で芸能界デビューをすると、お仕事との両立が難しくなって、中学3年生の誕生日に辞めることになりました。中学生最後の大会にも出ることができず、それが心残りでした。 高校時代の印象を教えてください。 高校時代はほとんど仕事ばかりで、忙しい時にはあまり学校に行けませんでした。それもあって、文化祭などの学校行事にもあまり参加できなかったので、学校に行ける日はすごく楽しかったですし、癒やしの時間になっていました。 映画「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」の及川なずな役について聞かせてください。 なずなはとても色っぽいキャラクターで、中学生ならではの少女らしいあどけない感じと、大人びた余裕のある感じとが同居していて、その意味では、私とはかなり遠い位置にいるキャラだなと思いました。本当に自分が演じられるのか、不安に感じることもあったくらいです。原作のドラマには匂いが感じられるような独特な映像表現があるので、アニメーションという、どの世代でも楽しめるジャンルであっても、匂いがするような雰囲気はそのまま残しておきたいと考えて演じていました。この作品はきっとそんな匂いを感じられたので、声の仕事の経験が薄い私でも、とても演じやすくておもしろかったです。 小悪魔のようななずなのキャラクターが作品の魅力の一つだと思うのですが、演じるに当たってスタッフからの演技指導はありましたか? それほどはなかったように思います。ただ、私自身の解釈で、台詞を言う時に息づかいを多めにしたりはしていました。なずなは、動き―所作というべきでしょうか、そういったものがたまに大人の女性っぽいんです。髪の表現が印象的で、耳にかかっていたり、振り向いたりした時の動きにすごく大人っぽさを感じさせるんです。でも、話すとまだ幼さも残っている少女だな、と思ってもらえる感じにしたかったので、あえて声のトーンを変えたりはしませんでした。私の声も話し方も大人っぽくはないので、そのままでやってみて、それで何か言われたら、それに応えられるように頑張ろうと考えて、思い切って演じました。それがよかったのか、現場でも緊張することなくできたと思います。 今回、菅田将暉さんと宮野真守さんとの共演となりますが、お二人の印象を語ってください。 菅田さんは声優初挑戦とのことでしたが、楽しくなったと言っていました。「これ本当に楽しいね」ってハイテンションになっていて(笑) どう演じたらよいのか悩むシーンもあったようですが、ベテランの宮野さんがとてもよくフォローをしてくださいました。 例えば、水の中でブクブクとしゃべったりするシーンがありましたが、菅田さんが、宮野さんにどういうふうに演じればいいのかと聞いた時に「こんな感じかな」と出された声が、本当に水の中にいるような雰囲気で、私もすっかり興奮してしまいました。それが声優のお仕事だということは分かっているつもりでしたが、でもすごいと。ほかにも、お茶のすすり方とかを教えていただきました。「あ、すすっている!」という感じで、本当にリアルなんです。私は今回で2回目ですが、初めて声優に挑戦した時は、やはりハイテンションになるくらい楽しむことができました。仕事が終わっても、もっとやりたい、もっとやりたいと思っていました。前にご一緒した時は、宮野さんは戦う化け物の役柄で、スタジオ内で身動きもできないし、音も立てられないのに、本当に戦っているとしか思えないお芝居をされていて、それが本当に印象的でした。今回は一転して中学生を演じ切っていて、声優ってやはりすごいなあと思いました(笑) 時間を巻き戻せる不思議な玉が劇中に出てきますが、もしそれを使えるとしたら広瀬さんはどこに戻りたいですか? そうですね。1年半前か、芸能界に入る前…です。 いまはいろいろな世界を見られて、とても楽しくて充実しているんですけれど、一年半前は分からないことばかりで、目の前にあることだけに挑戦している時期だったんです。 役柄とか役づくりのための練習、それにカルタとかダンスとか、本当にさまざまなことをやっていました。その挑戦の時期とそこで培ったものが作品となって公開されていた時期は、不思議と人との出会いや、人との関係を深める機会がとても多く、秒刻みに楽しいみたいに思う時期があって、そこにもう一回戻れたら…とは思います。疲れていたためか、食べても食べても痩せていくみたいなこともあって、それなのに「眠れなくてもいいから現場に行きたい!」みたいな、体験したことがないモノにふれられることがとても刺激的な瞬間で、それが素晴らしくおもしろかったんです。 普通であれば、何事にも慣れていくものだと思うのですが、あの頃はそれがまったくなかったので、ああ、あれは特別な時期だったんだな、と思って少し寂しく思えたりします。 それでは、芸能界に入る前に戻れたら何をしたいですか? お仕事を始める前は普通の中学生でしたから、普通の学校生活を送ってみたいと思います。 私の地元では、中学生は電車に乗るという習慣がないんです。自転車とか家の自動車での移動が主で、自転車で30~40分かけて遊びに行くというようなことをずっとしていました。中学生になったら、自転車を買い換えてもらって遊びに行くつもりだったのに、それを一年しかできなかったのが残念でした。 8年間頑張ってバスケットボールをやっていた分、部活動を途中で辞めてしまったのも心残りで、最後まで本気でやりたかったなと思います。あとはプライベートで制服を堪能したかったかなと(笑) お仕事ではたくさん制服を着ていますが、学校ではあまり着れなかったんです。普通に満員電車に乗って、今日は2時間目だるいとか、クラスメイトとたわいもないおしゃべりを楽しみたかったな。 座右の銘はありますか? 座右の銘というほどの強いものではありませんが、一度始めたことは最後までやり遂げないと気が済まない性格なので、それを心がけています。こうと決めたら、どうしてこうなんだろう、と思えるくらい意志が強いですね。その意味では面倒くさい性格です(笑) 進路選択を控えた高校生にメッセージをお願いします。 自分が決めたこと、目指しているものには、ゴールが見えないものもあると思います。だからこそ、そこにたどり着くまではまっすぐ頑張って欲しいと思います。 その道の途中で、後々まで引きずってしまうような後悔をすることもあると思いますが、それをバネに変えられる強さを身につけられるようになりましょう。応援しています。
Suzu Hirose Profile
1998年6月19日生まれ、静岡県出身。2012年「ミスセブンティーン2012」のグランプリに選ばれ、モデルとして芸能界デビュー。13年にTVドラマ「幽かな彼女」で女優デビューを果たした後、映画、ドラマ、CMなど多彩な活躍ぶりを見せる。16年、「第40回日本アカデミー賞」において、映画「ちはやふる -上の句-」で優秀主演女優賞を、映画「怒り」で優秀助演女優賞をダブル受賞。さらに、一年で最も活躍した将来有望な俳優に贈られるエランドール賞新人賞をも受賞するという快挙を成し遂げる。17年8月公開のアニメ映画「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」のヒロイン・及川なずな役での声の出演も決定しており、今後の活躍が最も期待される女優の一人。
2012年のデビュー以来、多彩な活躍ぶりから、まさに時代の寵児とも言える存在感を放っているのが女優・広瀬すずさんです。今夏に公開を控えるアニメーション映画のヒロイン役が早くも大きな話題となるなど、ますますの活躍が期待されています。今年の3月に高校を卒業したばかりの広瀬さんを訪ね、これまでの進路ストーリーと、同年代の高校生のみなさんに応援メッセージをいただきました。
女優を目指されたきっかけについて教えてください。
雑誌『Seventeen』の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン2012」のオーディションに受かったことがきっかけでした。姉のアリスが同じ雑誌の専属モデルとして先に芸能界デビューしていたこともあり、その影響が少しはあったのかもしれません。
実際に女優デビューしての感想はいかがですか?
最近はとても楽しくて、女優になって良かったなと思えるようになりました。実は、芸能界に入った当初は、このお仕事は合わないかも、と思うこともありましたが、断る勇気もなくて、流れに流される感じでした。けれども、お芝居を始めて、いろいろな作品に出させていただけるようになると、女優のおもしろさが分かるようになってきました。
小学校、中学校時代の思い出を挙げてください。
小学生の頃は男の子っぽいノリでした。中学生になると芸能関連のお仕事が入ってくるようになりましたので、同級生たちとはしゃぎ回るようなことは次第に減ってしまいましたが、活発でした。楽しいことだけを求めて生きている、そんな感じでした
バスケットボールに本気で取り組んでいたそうですが、何かエピソードを聞かせていただけますか?
バスケットボールを始めたきっかけは、姉のチームに人数合わせで入れられたこと。断ることもできず、これまた流れに流される感じで(笑)結局、小学2年生から中学3年生までの8年間続けることになりました。結構強いチームで、小学校6年生の時には東海地区の大会まで勝ち進んだこともあるんですよ。
中学生の時もチームメンバーはほとんど変わらなかったので、強かったほうだと思います。サバサバした女の子たちばかりで、一緒にお祭りとかに出かけて大騒ぎしていました。その後、中学2年生で芸能界デビューをすると、お仕事との両立が難しくなって、中学3年生の誕生日に辞めることになりました。中学生最後の大会にも出ることができず、それが心残りでした。
高校時代の印象を教えてください。
高校時代はほとんど仕事ばかりで、忙しい時にはあまり学校に行けませんでした。それもあって、文化祭などの学校行事にもあまり参加できなかったので、学校に行ける日はすごく楽しかったですし、癒やしの時間になっていました。
映画「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」の及川なずな役について聞かせてください。
なずなはとても色っぽいキャラクターで、中学生ならではの少女らしいあどけない感じと、大人びた余裕のある感じとが同居していて、その意味では、私とはかなり遠い位置にいるキャラだなと思いました。本当に自分が演じられるのか、不安に感じることもあったくらいです。原作のドラマには匂いが感じられるような独特な映像表現があるので、アニメーションという、どの世代でも楽しめるジャンルであっても、匂いがするような雰囲気はそのまま残しておきたいと考えて演じていました。この作品はきっとそんな匂いを感じられたので、声の仕事の経験が薄い私でも、とても演じやすくておもしろかったです。
小悪魔のようななずなのキャラクターが作品の魅力の一つだと思うのですが、演じるに当たってスタッフからの演技指導はありましたか?
それほどはなかったように思います。ただ、私自身の解釈で、台詞を言う時に息づかいを多めにしたりはしていました。なずなは、動き―所作というべきでしょうか、そういったものがたまに大人の女性っぽいんです。髪の表現が印象的で、耳にかかっていたり、振り向いたりした時の動きにすごく大人っぽさを感じさせるんです。でも、話すとまだ幼さも残っている少女だな、と思ってもらえる感じにしたかったので、あえて声のトーンを変えたりはしませんでした。私の声も話し方も大人っぽくはないので、そのままでやってみて、それで何か言われたら、それに応えられるように頑張ろうと考えて、思い切って演じました。それがよかったのか、現場でも緊張することなくできたと思います。
今回、菅田将暉さんと宮野真守さんとの共演となりますが、お二人の印象を語ってください。
菅田さんは声優初挑戦とのことでしたが、楽しくなったと言っていました。「これ本当に楽しいね」ってハイテンションになっていて(笑) どう演じたらよいのか悩むシーンもあったようですが、ベテランの宮野さんがとてもよくフォローをしてくださいました。
例えば、水の中でブクブクとしゃべったりするシーンがありましたが、菅田さんが、宮野さんにどういうふうに演じればいいのかと聞いた時に「こんな感じかな」と出された声が、本当に水の中にいるような雰囲気で、私もすっかり興奮してしまいました。それが声優のお仕事だということは分かっているつもりでしたが、でもすごいと。ほかにも、お茶のすすり方とかを教えていただきました。「あ、すすっている!」という感じで、本当にリアルなんです。私は今回で2回目ですが、初めて声優に挑戦した時は、やはりハイテンションになるくらい楽しむことができました。仕事が終わっても、もっとやりたい、もっとやりたいと思っていました。前にご一緒した時は、宮野さんは戦う化け物の役柄で、スタジオ内で身動きもできないし、音も立てられないのに、本当に戦っているとしか思えないお芝居をされていて、それが本当に印象的でした。今回は一転して中学生を演じ切っていて、声優ってやはりすごいなあと思いました(笑)
時間を巻き戻せる不思議な玉が劇中に出てきますが、もしそれを使えるとしたら広瀬さんはどこに戻りたいですか?
そうですね。1年半前か、芸能界に入る前…です。
いまはいろいろな世界を見られて、とても楽しくて充実しているんですけれど、一年半前は分からないことばかりで、目の前にあることだけに挑戦している時期だったんです。
役柄とか役づくりのための練習、それにカルタとかダンスとか、本当にさまざまなことをやっていました。その挑戦の時期とそこで培ったものが作品となって公開されていた時期は、不思議と人との出会いや、人との関係を深める機会がとても多く、秒刻みに楽しいみたいに思う時期があって、そこにもう一回戻れたら…とは思います。疲れていたためか、食べても食べても痩せていくみたいなこともあって、それなのに「眠れなくてもいいから現場に行きたい!」みたいな、体験したことがないモノにふれられることがとても刺激的な瞬間で、それが素晴らしくおもしろかったんです。
普通であれば、何事にも慣れていくものだと思うのですが、あの頃はそれがまったくなかったので、ああ、あれは特別な時期だったんだな、と思って少し寂しく思えたりします。
それでは、芸能界に入る前に戻れたら何をしたいですか?
お仕事を始める前は普通の中学生でしたから、普通の学校生活を送ってみたいと思います。
私の地元では、中学生は電車に乗るという習慣がないんです。自転車とか家の自動車での移動が主で、自転車で30~40分かけて遊びに行くというようなことをずっとしていました。中学生になったら、自転車を買い換えてもらって遊びに行くつもりだったのに、それを一年しかできなかったのが残念でした。
8年間頑張ってバスケットボールをやっていた分、部活動を途中で辞めてしまったのも心残りで、最後まで本気でやりたかったなと思います。あとはプライベートで制服を堪能したかったかなと(笑) お仕事ではたくさん制服を着ていますが、学校ではあまり着れなかったんです。普通に満員電車に乗って、今日は2時間目だるいとか、クラスメイトとたわいもないおしゃべりを楽しみたかったな。
座右の銘はありますか?
座右の銘というほどの強いものではありませんが、一度始めたことは最後までやり遂げないと気が済まない性格なので、それを心がけています。こうと決めたら、どうしてこうなんだろう、と思えるくらい意志が強いですね。その意味では面倒くさい性格です(笑)
進路選択を控えた高校生にメッセージをお願いします。
自分が決めたこと、目指しているものには、ゴールが見えないものもあると思います。だからこそ、そこにたどり着くまではまっすぐ頑張って欲しいと思います。
その道の途中で、後々まで引きずってしまうような後悔をすることもあると思いますが、それをバネに変えられる強さを身につけられるようになりましょう。応援しています。