「The Boy who Lived(生き残った男の子)」
原作を読んだきっかけは、20年来の友人が薦めてくれたことからでした。第1章のタイトルは「The Boy who Lived」。“TheBoy”はハリー・ポッターのことですが、“Lived”には生きた、生活した、などいくつも意味があるので、これだけではどう訳せばいいか分かりません。そこで章を読み進めると、英国中の魔法使いが彼のためにこっそり祝杯をあげるシーンがあるんです。その最後の一文が頭の中で「生き残った男の子に乾杯!」という日本語でひらめいたとき、鳥肌が立つほど興奮しました。ここから壮大な物語が始まるんだなって。そうしてできたタイトルが「生き残った男の子」。この名作を絶対に翻訳したいと思った瞬間です。