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司法試験改革の一環、新たに「法曹コース」始動

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 大学の法学部3年+法科大学院2年の5年一貫教育で、司法試験の受験資格が与えられる「法曹コース」制度が、令和2年に大学2年次に進級する人からスタートした。大学を3年間で早期卒業して、法科大学院(2年コース)に進学するというルートで、法学部を持つ大学が、自大学もしくは他大学の法科大学院と連携し、3年間で法科大学院に円滑に接続できる教育課程を編成する。
法科大学院の従来的なルートでは、大学入学から司法試験受験までに7年以上の期間が必要とされていたが、この制度を利用すれば最短6年で法曹(裁判官・検察官・弁護士)を目指すことができる。
 こうした制度改革の背景にあるのは法科大学院の存在意義だ。平成16年、学ぶ過程を重視し、法律家の人数と質を確保することを目的として鳴り物入りでスタートを切った法科大学院だったが、制度設計当初の想定を上回る学校数の量的膨張や受験資格取得のための時間的・経済的負担が大きい点など複数の要因が重なったことなどから、近年は学生募集を停止する大学が増えていた。
 多様化する現代の課題解決において法律家に対する期待は高い。志願者たちが安心して学べる体制づくりにさらなる拍車がかかる。

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