「それでも大学へ行ったほうがいい」(高校生の皆さんに) 筆者:橋本 光央 更新日: 2020年7月29日
中学・高校では、
さまざまな教科・科目を教わります。
これは、社会で必要な最低限の知識を身につけるためですが、
さらに「もっと学びたい」と思う人が自ら「学問(研究)」するところ、
それが大学です。
しかし、最近では
「大学に行くのはお金と時間の無駄」「就職の役に立たない」
という人がいるようです。
しかし、18歳で「自分のやりたいこと」を
決められる人は少ないのでは。
というより、
あまりにも判断材料が少なすぎます。情報不足です。
なぜなら、学校では「社会で必要な最低限の知識」しか
教えられていないのだから。
加えて、人には、
「一人で考え・行動しても、どうにもならないこと」があります。
そんなときに、いくら一人で考えていても答えは出ません。
ところが、大学には、
「想像もできないこと」に遭遇する機会があります。
大学は「何か分からないもの」に出合うところなのです。
それは、人なのか、ものなのか、知識なのか、
何なのか分かりません。
どんなものかは分かりませんが、
想像を絶するものに接することによって、
それが自分だけでは解決できなかった問題を
解くカギとなりえます。
そこから人は、
本当に「やりたいこと」を見つけることができるのではないでしょうか。
そう、「何か分からないもの」に出合うことこそが、
大学に行く意義なのです。
だから、やはり大学には行ったほうがいい。
大学に行くと、
「自分を超える自分」になることができるのだから。
【プロフィール】
1989年より大阪北予備校に勤務、
2007年より大阪国際滝井高校に勤務。
橋本喬木・天野大空のペンネームにてショートショートを執筆。
光文社文庫『ショートショートの宝箱』シリーズ等に作品掲載あり。
web光文社文庫(https://yomeba-web.jp/special/ss-cam/)にて作品を無料公開中。