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一番よく知っているのは 筆者:橋本 光央

今回は、私のセンター試験のお話です。
私の通っていた高校は、
「ほぼ全員が大学進学を目指すものの、
ほとんどの生徒は浪人する」という学校でした。
そんなこともあって、
私の両親も「当然、私は浪人する」と思っていたようです。

それが証拠に、従妹の結婚式とセンター試験の初日が重なりました。
そして、勝手に、「私も出席」で返事を出したのです。
「どうせ浪人するねんから、結婚式のほうが大事やろ」って。

息子の進学と、従妹の結婚式と、
どっちが大事やねん!
オレは現役合格を目指して、頑張ってきたちゅうねん!
それで、まあ何とか結婚式は欠席に変更してもらえたのですが、
それでも当日が大変でした。
家中が、朝からバタバタ。
母親なんてひどいもので、
「着物を着るから、帯を持って」「もうちょっと上まであげて」
「そこ、押さえといて」と、
ぎりぎりの時間まで着付けの手伝いをさせられたのですから。
結局、試験会場には10分くらい遅刻したのですが。
でも、それが良かったのか悪かったのか、
まったく緊張もせず試験に臨むことができました。
そして、実力どおりの得点をあげることできました。

そして今日の結論。
「環境が良い悪いなんて関係ない」ということ。
どんなことがあったって、
決して他人のせいにはしてはいけない。
だって、自分の人生なのです。
それまで頑張ってきたことは、
自分自身が一番よく知っているのだから。
逆に、頑張っていなかったとしたら…………。
そのことを一番よく知っているのは、自分自身です。
とにかく、何をするにしても一生懸命。
そして、後悔しない人生を送ってください。

(大阪国際滝井高等学校 総務部 橋本光央)

【プロフィール】
1989年より大阪北予備校に勤務、
2007年より大阪国際滝井高校に勤務。
橋本喬木・天野大空のペンネームにてショートショートを執筆。
光文社文庫『ショートショートの宝箱』シリーズ等に作品掲載あり。
web光文社文庫(https://yomeba-web.jp/special/ss-cam/)にて作品を無料公開中。

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