一番よく知っているのは 筆者:橋本 光央 更新日: 2020年7月29日
今回は、私のセンター試験のお話です。
私の通っていた高校は、
「ほぼ全員が大学進学を目指すものの、
ほとんどの生徒は浪人する」という学校でした。
そんなこともあって、
私の両親も「当然、私は浪人する」と思っていたようです。
それが証拠に、従妹の結婚式とセンター試験の初日が重なりました。
そして、勝手に、「私も出席」で返事を出したのです。
「どうせ浪人するねんから、結婚式のほうが大事やろ」って。
息子の進学と、従妹の結婚式と、
どっちが大事やねん!
オレは現役合格を目指して、頑張ってきたちゅうねん!
それで、まあ何とか結婚式は欠席に変更してもらえたのですが、
それでも当日が大変でした。
家中が、朝からバタバタ。
母親なんてひどいもので、
「着物を着るから、帯を持って」「もうちょっと上まであげて」
「そこ、押さえといて」と、
ぎりぎりの時間まで着付けの手伝いをさせられたのですから。
結局、試験会場には10分くらい遅刻したのですが。
でも、それが良かったのか悪かったのか、
まったく緊張もせず試験に臨むことができました。
そして、実力どおりの得点をあげることできました。
そして今日の結論。
「環境が良い悪いなんて関係ない」ということ。
どんなことがあったって、
決して他人のせいにはしてはいけない。
だって、自分の人生なのです。
それまで頑張ってきたことは、
自分自身が一番よく知っているのだから。
逆に、頑張っていなかったとしたら…………。
そのことを一番よく知っているのは、自分自身です。
とにかく、何をするにしても一生懸命。
そして、後悔しない人生を送ってください。
(大阪国際滝井高等学校 総務部 橋本光央)
【プロフィール】
1989年より大阪北予備校に勤務、
2007年より大阪国際滝井高校に勤務。
橋本喬木・天野大空のペンネームにてショートショートを執筆。
光文社文庫『ショートショートの宝箱』シリーズ等に作品掲載あり。
web光文社文庫(https://yomeba-web.jp/special/ss-cam/)にて作品を無料公開中。