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緊張する4月の電話(2) 筆者:小林 英明(東京都立拝島高等学校 進路指導部)

新人が会社や仕事に「期待」を持って入社するためには、
会社の自分に対する「期待」を感じられることが必要です。
内定後は4月の入社まで、長い場合は半年もあります。
その間、会社から何の連絡もなく放っておかれたら、
生徒の不安はますます大きくなります。

入社にかかわる書類や研修課題の提出に関しては様々な制限がありますが、
会社から、未来の上司や先輩から、
「あなたに期待しています、あなたを待っています、
あなたに会うのを楽しみにしています」という
主旨で資料やメッセージが届いたら、
生徒は入社への期待をどんどん高めて行くはずです。
企業への帰属意識も高まります。

内定直後から
「本当に自分がやりたい仕事かどうか分からなくなった。自信がなくなった」
と言っていた生徒が、会社から送られた社内報を見たり、
内定者懇親会に参加したりするうちに
入社日を心待ちにするようになったこともありました。
一人一社の内定が原則の高校生採用は、
複数内定が取れる大学生採用よりも経費はかからない、
と聞きます。
大学生内定者の辞退防止のために費やす手間と経費の一部を
高卒内定者に割くことができれば、
早期離職防止や企業への帰属意識醸成におおいに役立つのではないでしょうか。

(東京都立拝島高等学校 進路指導部 小林英明)

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