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わかるようになりたい~ぼうず通信より

わかるようになりたい、
どんな生徒も例外なく勉強がわかるようになりたいと
心から願っている。
そして、自分がわかることは一生懸命にやる。
この2つが10年間「学び直し」の学校にいて、
私が確信したことです。

小・中学校で勉強からドロップアウトした生徒は、
わからない授業やできない試験を繰り返すことで、
自分のダメさを上塗りされ、この学校にやってきます。
そんな生徒に対して
「こんなこともわからないのか」の一言は、
「わかるようになりたい」という生徒の淡い願望を
一瞬に打ち砕くことになります。
そして次の瞬間から生徒は、
先生や授業に対する反抗をあらわにするか、
あるいは自分の殻に固く閉じこもってしまいます。

「学び直し」を看板に掲げた学校の授業で
最も大切にすべきことは、
生徒のわかることから、できることから、始めて、
それをスモールステップで高めていくことです。
そして教えたことの定量的な定着を求めるのではなく、
学んだことを社会でどう生かすことができるか、
それを教科の特性に応じて求めていくことです。

(東京都立秋留台高等学校元校長/東京都立八王子拓真高等学校校長 磯村元信)

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